この記事はAhrefs公式ブログの日本語訳です。
原文：6 Risky Black Hat SEO Tactics to Avoid (And Their White Hat Alternatives)
（著者：Joshua Hardwick / 原文の最終更新日：Sep 21, 2021）
※フルスピード註：この記事は2023年9月21日時点の記載をもとに翻訳しています。Ahrefs公式ブログの記事は今後追記・再公開されることがありますことをご了承ください。
SEO は熾烈なゼロサムゲーム戦争です。
そのため、一部の経営者は、競合他社を検索結果ページ（SERP）の上位から引きずり下ろすためにブラックハット戦術に訴えることがあります。
ハッキングなどの明らかに違法なブラックハットSEO戦術も存在しますが、他にもリスクが低いように見える戦術があります。しかし、これらは正当なビジネスにとっては絶対に避けるべきで、価値があると思われるかもしれませんが、率直に言って良いアイデアではありません。
この記事では、一般的な6つのブラックハットSEO戦略と、代わりにどのようなアプローチを取るべきかについて説明します。
1. リンクを購入する
リンクを購入するとは、他のウェブサイトにリンクを張るために別のウェブサイトに対して支払いを行うことを指します。
支払いは、通常、金銭、商品、またはサービスのいずれかで行われます。
リンクを購入することは、さまざまな観点から良くありません。
- Google のウェブマスター ガイドラインに違反します。Google はこの点についてここで説明しています。
- Google ペナルティにつながる可能性があります。Googleは、リンクの販売または購入を検出した場合、ウェブサイトにペナルティを科すことがあります。一部のSEO専門家は、Googleのアルゴリズムが有料リンクを識別する能力に疑念を抱いていますが、実際のところ、Googleのアルゴリズムは常に向上しています。そのため、すべてを特定することは難しいかもしれませんが、購入したリンクの一部は、最善の場合でも効果がないかもしれず、最悪の場合、ランキングに悪影響を及ぼす可能性があります。
- 有料リンクは高価です。2018 年のケーススタディによると、平均 361.44 ドルかかります。
補足：リンクの購入自体は違法ではありませんが、多くの人が倫理的でないと考えるでしょう。したがって、これは合法的なビジネスにはお勧めできませんが、関連するリスクを理解し、自己責任で行う場合には問題ありません。
代わりに何をすべきか
リンクアウトリーチ。
貴重なコンテンツを作成し、他のウェブサイトの所有者にコンタクトを取り、そのコンテンツへのリンクを依頼するプロセスです。
これは容易なように思えるかもしれませんが、実際にはそう簡単ではありません。リンクアウトリーチから結果を得るのは困難です。優れたリソース、優れた見通し、優れたアウトリーチ電子メールを持っている場合にのみ、それが機能する可能性が少しあります。
とはいえ、このアプローチを始めるための優れた方法は、飾り付けテクニックを使用することです。
- 有用なコンテンツを作成します。
- コンテンツが適合するページを見つけます。
- サイト所有者にリソースを売り込みます。
例を挙げて説明しましょう。
あなたが履歴書テンプレートの優れたリストを作成したと仮定しましょう。このリストは貴重なリソースですので、次のステップは、このリストが適合するページを見つけることです。これは「履歴書の書き方」に関する記事かもしれません。なぜなら、履歴書を書く方法についてのガイドは良いものですが、テンプレートを使って履歴書を書く方法に関するガイドはさらに価値があるからです。
これらのページは、数十億の Web ページを含む検索可能なデータベースであるコンテンツエクスプローラーで非常に簡単に見つけることができます。その方法は次のとおりです。
- コンテンツエクスプローラーに移動します
- 検索ボックスに「title:”topic” -“what your page is about”」と入力します。
- 「 ドメインごとに 1 ページ」をオンに切り替えます
例えば、「how to write a resume」 -「templates」と検索すると、テンプレートについて言及されていない履歴書の書き方に関する記事が2000以上表示されます。
これらのサイトに簡単にアクセスして、次のように説明できます。
- あなたは、履歴書を書くためのガイドを見つけました。
- 開始するためのテンプレートが含まれていないことに気づきました。
- あなたは最近、ウェブ上で最高の履歴書テンプレートの広範なリストを作成しました。
- あなたのリソースは、記事に追加すると役立つかもしれません。
誰もがあなたにリンクするわけではありませんが、（あなたの売り込みが意味をなしている限り）リンクしてくれる人もいます。
2. キーワードの詰め込み
キーワードの詰め込みとは、コンテンツ内で同じキーワード (または類似のフレーズ) を繰り返してランキングを操作する行為です。
90年代には、この戦術が効果的でしたが、今ではもはや有効ではありません。
キーワードの詰め込みは、次の理由から悪い SEO 手法です。
- 不自然に聞こえる：できるだけ多くのキーワードをコンテンツに詰め込むと、文章が不自然で機械的に聞こえます。その結果、読者は興味を失いやすくなります。
- Google ペナルティにつながる可能性が：Google は、 「ページにキーワードや数字を埋め込むと […] サイトのランキングに悪影響を与える可能性がある」と述べている ため、ランキングを大幅に下げたくない場合は避けるべきです。
代わりに何をすべきか
キーワードの詰め込みに対する解毒剤は、包括的なコンテンツです。
これを実現するために、2つの方法があります。
まず第一に、トピックを詳細にカバーするコンテンツを作成します。この方法では、トピックに関連する表現やロングテールキーワードが自然に含まれるため、人々がトピックについて議論するために使用する言葉が含まれます。
次に、検索者が求めている可能性のあるサブトピックをカバーするように努力します。
Google は検索クエリに言及した回数だけでコンテンツを判断するわけではないため、これらの両方が上位表示に役立ちます。また、ページに他の関連コンテンツやキーワードが含まれているかどうかも調べます。
カバーする可能性のあるサブトピックを見つけるには、次のようなさまざまな方法があります。
- 対象キーワードの上位ページに共通する小見出しを探す。
- チームで関連トピックのブレインストーミングを行う。
- SERP の「人々も尋ねる」セクションを確認する。
しかし、これらの方法は労力がかかります。
最も簡単で効率的な方法は、ページのコンテンツ ギャップ分析を実行することです。これは、上位のページがランク付けしているキーワードのうち、自分がランク付けしていないキーワードを示しています。その一部はサブトピックを表す傾向があります。
その方法は次のとおりです。
- サイトエクスプローラーに URL を入力します。
- 左側のメニューで、「コンテンツ ギャップ」をクリックします。
- 入力フィールドに、主なターゲット キーワードの類似した上位ページの URL を 2 ～ 3 つ入力します。
- 検索を実行して、サブトピックを表すキーワードを探します。
たとえば、ゲスト ブログのガイドでこれを行うと、「ガイドライン」に関連するキーワードがいくつか表示されます。
上位にランクされた投稿の 1 つを見ると、これらのキーワードが、提案する前にサイトのゲスト ブログ ガイドラインを確認することに関するアドバイスに関連していることがすぐにわかります。
このアドバイスは投稿から省略しました。したがって、（できれば）競合他社に勝つことができる、より包括的な記事を追加する価値があるかもしれません。
3. ブログのコメントスパム
ブログコメントのスパムは、ブログ投稿とは無関係なコメントを投稿し、単にサイトへのリンクを取得しようとする行為です。
たとえ受信側のブログがこのスパムにどれだけ迷惑を感じているかを無視しても、ほとんどの場合、ブログコメントに含まれるリンクはnofollow属性が設定されています。そのため、SEOの観点から見ると、これらのリンクはランキング向上にほとんど寄与しない可能性が非常に高いということです。
代わりに何をすべきか
トラフィックの多い投稿には、価値のあるブログコメントを書くことが役立ちます。
しかし、注意が必要です。なぜなら、これらのコメントのほとんどはnofollow属性が設定されているため、直接的なリンクのSEO価値はほとんどありません。しかし、ユーザーは有益なコメントを読み、興味を持ってウェブサイトにアクセスする可能性が高くなります。これは直接的なSEOの利点ではなく、人々があなたのコンテンツを共有し、最終的にあなたにリンクする可能性があるため、間接的なSEOの利点につながる可能性があるからです。
コンテンツエクスプローラーを使用してコメントを残す価値のあるページを見つけることです。以下の手順で行えます。
- 関連するトピックを入力。
- 検索モードを[タイトル内]に切り替え。
- 検索を実行。
- ページ トラフィックフィルターを追加し 、最小値を 100 に設定。
- ホームページの除外をオンに切り替え。
- 結果で、貴重なコメントを追加できるコメント セクションのあるブログ投稿を探す。
たとえば、あなたがドロップシッピングの専門家だとします。コンテンツエクスプローラー で「オンラインでお金を稼ぐ」を検索すると、次の結果が表示される場合があります。
ハイライトされた投稿には大量のオーガニック トラフィックと多くのコメントがあります。
この投稿は、サイトへのトラフィックを増やす可能性のある強力なコメントの最適な候補です。
4. 記事のスピニング
記事のスピニング、またはコンテンツのスピニングとして知られている方法は、既存のコンテンツの一部を再構築して、多くの「新しい」コンテンツを生成するプロセスです
記事スピナーは、通常、ブログでスピンされたコンテンツを使用しません。代わりに、これを利用して多数の「ユニークな」ゲスト投稿を作成し、それらを複数のウェブサイトに公開して、被リンクを迅速かつ簡単に構築します。
記事のスピニングは以下の理由からSEOに悪影響を及ぼします。
- 価値のあるコンテンツが得られないことが多い:スピンされたコンテンツはしばしば不自然で奇妙に聞こえるため、スピンされたゲスト投稿を公開するウェブサイトは通常、品質が低いと見なされます。
- 結果として、低品質な被リンクが生成される：スピン記事は通常、低品質なウェブサイトでのみ見られるため、スピンゲスト投稿からの被リンクはSEO的な価値がほとんどありません。
代わりに何をすべきか
遠近法テクニックを使用して、 さまざまな視点からゲスト投稿のユニークなバリエーションを作成します。
例えば、「リンク構築の未来」というタイトルのゲスト投稿を書いたとします。
その投稿の視点を簡単に変えることで、複数のユニークで価値のあるゲスト投稿を作成できます。
これは記事をスピンさせるより手間がかかるかもしれませんが、元の投稿のための調査と労力のほとんどはすでに完了しているため、まったく異なるトピックについてゲスト投稿を書くよりもはるかに簡単です。
さらに良いことに、視点を変えると、より多様な Web サイトからバックリンクを取得できるようになります。
例えば、「スタートアップ向けのリンク構築の未来」という投稿は、中小企業向けのブログには合いませんが、「中小企業向けのリンク構築の未来」という投稿は合うでしょう。
同じトピックに反対の角度からアプローチすることもできます。たとえば、「スタートアップにとってのリンク構築の X の利点」についての投稿を書いたとします。スクリプトを反転して、「スタートアップが犯す X リンク構築の間違い」というタイトルの別のサイトにゲスト投稿を書くこともできます。
詳細: SEO のためのゲスト ブログ
5. ネガティブSEO
ネガティブ SEO は、競合するウェブサイトまたはウェブページのランキングを妨げようとする不正な手法です。
ネガティブ SEO は次の理由から良くありません。
- それは非倫理的であり、場合によっては違法: これは非倫理的であり、場合によっては違法です。例えば、競合他社に否定的なレビューを残したり、低品質な被リンクを送信したりすることは、不正な手法です。ハッキングやその他のサイバー攻撃は文字通り犯罪です。
- うまくいくことはほとんどない。特に、競合するウェブサイトやウェブページに対して低品質な被リンクを送信するような一般的なネガティブ SEO 攻撃は、通常、Googleによって検出されて無効化されます。そのため、努力が報われることはほとんどありません。
- それは決して短期的な解決策にすぎない：ネガティブ SEO は長期的な解決策ではなく、成功しても短期的なものに過ぎません。ネガティブ SEO が効果を上げたとしても、すぐに別のページが上位ランキングに上がり、低品質なページを追い越してしまう可能性があります。
代わりに何をすべきか
実際に価値のあるコンテンツを作成し、それを通じてGoogleに自分の実力を示すことが必要です。
これは簡単に言うことはできますが、実際には難しいことです。通常、2つの重要な要素が関与します。
- 検索意図の一致
- バックリンクの取得
検索意図から始めましょう…
検索意図は検索の背後にある理由です。ページが検索意図と一致し、検索者が探しているものを提供しない限り、ランク付けされる可能性はほとんどありません。
検索意図の 3 つの C について上位ページを分析することで、キーワードの検索意図を特定できます。
- コンテンツタイプ:上位に表示される結果のほとんどがブログ投稿、製品ページ、カテゴリーページなどですか？それに合わせて自身のコンテンツを構築しましょう。
- コンテンツ形式:上位にランク付けされた結果の多くは記事、ハウツー、チュートリアル、意見記事などですか？それに合致する形式でコンテンツを作成しましょう。
- コンテンツのアプローチ:上位の結果には「初心者向け」や「2021年向け」など、共通のアプローチが見られますか？それに合わせて自身のコンテンツのアプローチを決定しましょう。
バックリンクについては、 少なくともリモートで競争力のあるものでランク付けしたい場合にはバックリンクが必要です。
Google がリンクは上位 3 つのランキング要素の 1 つであると述べているため、これがわかります。10億ページ以上を対象とした私たちの調査でも、ランキングとバックリンクの間に明確な位置相関関係があることがわかりました。
ページへのリンクの構築について詳しくは、以下のリソースをご覧ください。
参考記事
6. リッチ スニペット スパム
リッチ スニペット スパムとは、構造化データを悪用してSERPで有利に立とうとする行為を指します。
リッチ スニペット スパムは次の理由から悪質です。
- Google ペナルティにつながる可能性がある： Googleは、 構造化データガイドラインに違反しているページやサイトは「評価が下がる可能性がある」と述べています。また、「スパム状の構造化データ」が含まれていることが判明したページに対しては、手動による措置を適用します。
- リッチ スニペットが不適格となる可能性がある： リッチ スニペットが不適格になる可能性があることが問題です。リッチ スニペットは通常、SERPのクリック率を向上させるのに役立ちます。そのため、多くの人がリッチ スニペットを利用しようとしますが、ガイドラインに違反した場合、あなたのページやサイトがGoogle検索のリッチリザルトに適さないと判定される可能性があるとGoogleは述べています。
- うまくいくことはほとんどない：最近のGoogleは、スパムや不適切な構造化データを検出するのが非常に得意です。そのため、無関係なマークアップやスパム的なマークアップに基づくリッチ スニペットがGoogle検索結果に表示される可能性はほとんどありません。
代わりに何をすべきか
Google の構造化データ ガイドラインに従って、関連するページに正確な構造化データを含めます。
Googleによれば、これは「ページの内容を理解する」のに役立つといいます。
ルールに従うと、特別な検索結果機能や拡張機能に含まれる可能性も高くなります。
構造化データの実装とリッチ スニペットの獲得について詳しくは、以下のリソースをご覧ください。
参考記事
まとめ
ブラックハット SEO 戦略はリスクを冒す価値がありませんので、避けるべきです。
このような戦略を採用すると、ウェブサイトがペナルティを受けたり、ブランドの評判が損なわれる可能性があります。
代わりに、実行可能なホワイトハットの代替策に焦点を当てることが賢明です。確かに、このガイドで提案された戦術は、ダークな戦術よりも多くの労力が必要ですが、良いニュースは、それらが効果を発揮し、持続的な結果をもたらすということです。
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