SEO対策を行う上で、「重複コンテンツ」と「コピーコンテンツ」は、どちらもWEBサイトの評価を下げる要因となりますが、その性質や対策方法は大きく異なります。
この記事では、SEO担当者なら知っておくべき「重複コンテンツ」と「コピーコンテンツ」の違いについて、具体例を交えながら詳しく解説します。
重複コンテンツとコピーコンテンツの基本的な違い
まず、「重複コンテンツ」と「コピーコンテンツ」の基本的な違いについて解説します。
重複コンテンツとは?
重複コンテンツとは、WEBサイト内で同一または類似したコンテンツが複数存在している状態を指します。これは、意図的である場合もあれば、意図せず発生してしまう場合もあります。
具体例:
- ECサイトの商品ページで、色違いやサイズ違いの商品説明文がほぼ同じ
- 複数の記事で、引用部分が同じ
- PC版とスマホ版でURLが異なり、内容が全く同じ
コピーコンテンツとは?
コピーコンテンツとは、他者のWEBサイトやコンテンツを無断で複製・流用したものを指します。これは、著作権侵害にあたる可能性があり、SEO上の評価を著しく下げるだけでなく、法的な問題に発展する可能性もあります。
具体例:
- 他者の記事をそのままコピー&ペーストして自分のサイトに掲載する
- 他者の画像や動画を無断で使用する
- 他者のキャッチコピーや文章を、一部改変して使用する
違いのまとめ
項目 | 重複コンテンツ | コピーコンテンツ |
範囲 | 自サイト内 | 他サイト |
意図 | 意図的/非意図的 | 意図的 |
SEOへの影響 | 評価の分散、順位低下 | 評価の著しい低下、ペナルティ |
法的リスク | 低い | 高い |
重複コンテンツがSEOに与える影響
重複コンテンツは、SEOにどのような影響を与えるのでしょうか?
評価の分散
検索エンジンは、WEBサイトの評価をURL単位で行います。そのため、同一または類似したコンテンツが複数存在する場合、それぞれのURLに評価が分散してしまいます。その結果、本来評価されるべきページの評価が下がり、検索順位が低下する可能性があります。
クローラーの効率低下
検索エンジンのクローラーは、WEBサイト内を巡回して情報を収集しています。重複コンテンツが多いと、クローラーが同じようなページを何度も巡回することになり、効率が低下します。その結果、新しいページや重要なページのインデックスが遅れる可能性があります。
ユーザー体験の低下
ユーザーは、検索結果から目的のページをクリックして訪問します。しかし、同一または類似したページが複数存在する場合、ユーザーはどのページを見れば良いか迷ってしまいます。その結果、ユーザー体験が低下し、WEBサイトへの信頼性を損なう可能性があります。
コピーコンテンツがSEOに与える影響
コピーコンテンツは、重複コンテンツよりもさらに深刻な影響をSEOに与えます。
評価の著しい低下
検索エンジンは、オリジナルのコンテンツを高く評価します。そのため、コピーコンテンツは評価が著しく低くなり、検索結果に表示されなくなる可能性もあります。
ペナルティのリスク
検索エンジンは、コピーコンテンツを検出した場合、WEBサイトに対してペナルティを科すことがあります。ペナルティを受けると、WEBサイト全体の検索順位が下がり、最悪の場合、検索結果から除外される可能性もあります。
法的な問題
コピーコンテンツは、著作権侵害にあたる可能性があります。著作権者から損害賠償請求や差止請求を受ける可能性もあり、法的な問題に発展する可能性があります。
重複コンテンツが発生する原因と対策
重複コンテンツは、どのような原因で発生するのでしょうか?また、どのような対策をすれば良いのでしょうか?
重複コンテンツが発生する原因
- URLの正規化不足: wwwの有無、http/https、パラメータの有無など、URLの正規化が不十分な場合
- ECサイトの商品ページ: 色違い、サイズ違いなど、類似商品の説明文がほぼ同じ場合
- CMSの設定: CMSの設定ミスにより、同一コンテンツが複数のURLで生成される場合
- 意図的な重複: 複数のページで同じ内容を掲載する場合
重複コンテンツの対策方法
- URLの正規化: canonicalタグ、301リダイレクトなどを活用して、URLを正規化する
- コンテンツの統合: 類似コンテンツを統合し、1つのページにまとめる
- noindexの設定: 評価を分散させたくないページにnoindexを設定する
- コンテンツのリライト: 類似コンテンツの内容を差別化する
- CMSの設定見直し: CMSの設定を見直し、不要なURLが生成されないようにする
コピーコンテンツの対策
コピーコンテンツは、どのように対策すれば良いのでしょうか?
コピーコンテンツの対策方法
- オリジナルのコンテンツ作成: 他者のコンテンツを参考にせず、オリジナルのコンテンツを作成する
- 著作権の確認: 画像や動画を使用する際は、著作権を確認し、必要な許諾を得る
- 引用元の明記: 他者の文章を引用する場合は、引用元を明記する
- ツールを使ったチェック: コピーコンテンツチェックツールを活用し、自サイトのコンテンツがコピーコンテンツになっていないか確認する
まとめ
「重複コンテンツ」と「コピーコンテンツ」は、どちらもWEBサイトの評価を下げる要因となりますが、その性質や対策方法は大きく異なります。
- 重複コンテンツ: 自サイト内の同一または類似したコンテンツ
- コピーコンテンツ: 他者のコンテンツを無断で複製・流用したもの
それぞれの違いを理解し、適切な対策を行うことで、SEOの効果を最大限に高めることができます。