8ステップでウェブサイトのテクニカルSEOを監査する方法

テクニカルSEO

この記事はAhrefs公式ブログの日本語訳です。
原文:How to Complete a Technical SEO Audit in 8 Steps
(著者:Jenny Abouobaia / 原文の最終更新日:June 21, 2022)
※フルスピード註:この記事は2022年6月21日時点の記載をもとに翻訳しています。Ahrefs公式ブログの記事は今後追記・再公開されることがありますことをご了承ください。

初めてテクニカルSEOの監査を行う人にとって、監査結果は圧倒されるものであり、威圧的なものでもあります。多くの場合、木を見て森を見ず、レポートされた箇所を修正する方法や、どこから修正を始めればいいのかさえ見当がつかないことでしょう。

長年クライアントと仕事をしてきて、特に英国のエージェンシーのテクニカルSEO責任者として、私はテクニカルSEOの監査はほぼ毎日行われていることに気づきました。特に新米のSEO担当者にとって、それぞれの問題が何であり、なぜそれが重要なのかを理解することがいかに重要であるかを私は知っています。

テクニカルSEOの監査で見つかった問題を理解することで、ウェブサイトを完全に分析し、包括的な戦略を打ち出すことができます。

このガイドでは、ウェブサイトのテクニカルSEO監査を成功させるステップ・バイ・ステップのやり方を紹介すると共に、監査レポートで報告された問題がどのようなものか、また、おそらくそれよりも重要なこととして、その問題は優先順位リストのどこに位置づけられるべきかを説明します。

自分のサイトの改善であれ、初めてのクライアントへの提案であれ、このガイドを読めば、8ステップで自信を持ってテクニカルSEO監査を成功に導けることでしょう。

しかし、その前に基本的なことをはっきりと理解しておきましょう。

テクニカルSEO監査とは?

テクニカルSEOは、あらゆるウェブサイトの中核となる基盤です。テクニカルSEO監査は、ウェブサイトの技術的側面を分析するためのサイトメンテナンスにおいて重要な部分です。

テクニカルSEO監査では、ウェブサイトがGoogle、Bing、Yahoo!などのさまざまな検索エンジン向けに、適切に最適化されているかどうかをチェックします。

これには、検索エンジンがあなたのサイトを検索結果のページ(SERPs)に表示することを妨げる要因であるクローラビリティや、インデックスに関する問題がないか確認することも含まれます。

テクニカルSEO監査では、サイトの全要素を分析し、SEO施策の妨げになるものを見逃していないか確認します。多くの場合、ちょっとした変更でランキングを大幅に改善することができます。

また、監査によって、hreflangエラーや canonicalの問題、混合コンテンツの問題など、ウェブサイトが抱えている技術的な問題が浮き彫りになることもあります。

お勧めの関連記事:テクニカルSEO入門ガイド

テクニカルSEO監査はいつ行うべき?

たいていの場合、私は常に新しいサイト(私が構築したばかりのサイトであれ、クライアントから渡されて初めて見たサイトであれ)について、初回の監査を行い、その後四半期ごとに監査を行うことを好みます。

継続的なサイトメンテナンスの一環として、定期的な監査で良い習慣を身につけることが望ましいと思います。特に、継続的に新しいコンテンツを公開しているサイトの場合はなおさらです。

また、順位が低迷または低下していることに気づいたら、そのタイミングでテクニカルSEO監査を実施するのも良いアイデアです。

クライアントのウェブサイトでテクニカルSEO監査をする前に共有してもらうべきこと

リンクの構築や コンテンツの作成など、必ずしも「テクニカルSEOに重点を置く」とは限らない目標を持ったクライアントが私のところに来たとしても、技術的な問題があれば、今後のSEO対策の成功が妨げられる可能性があることを忘れてはいけません。

サイトの技術的な側面を評価し、改善アドバイスを提供し、 技術的な問題が、私たちが共に行おうとしているSEO対策にどのような影響を与えるかを説明することは、常に重要です。

とはいえ、自社サイト以外のウェブサイトのテクニカルSEO監査を行う場合は、最低限、そのサイトのGoogle Search ConsoleとGoogle Analyticsのアカウントにアクセスする必要があります。ですから、それらのアカウントを共有してもらったり、それぞれへのアクセス権限を付与してもらうようにしましょう。

8ステップでテクニカルSEO監査を行う方法

ほとんどの場合、 テクニカルSEO監査は簡単ではありません。SEOの専門家が完璧に構築した、非常に小規模でシンプルなビジネスサイトでない限り、途中で技術的な問題にぶつかる可能性が高いです。

特に、ページ数の多いサイトや多言語のサイトなど、複雑なサイトでは、監査が日進月歩で変わるパズルのようになり、解読に何日も何週間もかかることがよくあります。

自分の小規模なサイトを監査するのか、新規クライアントの大規模なサイトを監査するのかにかかわらず、最も一般的な技術的問題のいくつかを特定し、修正するのに役立つ8つのステップを説明していきましょう。

ステップ1.ウェブサイトをクロールする

Ahrefsウェブマスターツールの一部として無料でアクセスできるAhrefsのサイト監査で、監査対象のウェブサイト用にプロジェクトを設定するだけです。

このツールはウェブサイトをスキャンし、URLの数、インデックス可能な数、そうでない数、問題のある数をチェックします。

この監査ツールは、サイトのパフォーマンスを妨げているあらゆる問題を特定して修正するのに役立ち、Ahrefsのクローラーが発見したすべての事柄に関する詳細なレポートを表示します。

もちろん、より高度な問題については、Google Search Consoleなどの他のツールを使ってさらに調査が必要な場合もあります。しかし、Ahrefsの監査ツールは、特に初心者のSEO担当者にとって、重要な問題を浮き彫りにする上で素晴らしい仕事をしてくれます。

まず、サイト監査で監査を行うには、お客様のウェブサイトがプロジェクトとしてAhrefsのアカウントに接続されているか、確認する必要があります。最も簡単な方法はGoogle Search Consoleを利用することですが、DNSレコードやHTMLファイルを追加することで所有権を確認することもできます。

ウェブサイトの所有権が確認されたら、最初のクロールを実行する前に設定を確認することをお勧めします。サイト規模が大きい場合は、事前にクロール速度を上げておくとよいでしょう。

デフォルトの状態でも、標準的な設定がいくつも用意されています。小規模な個人サイトであれば、これらの設定はそのままで問題ないかもしれません。しかし、「Limits(制限)」の下にある、「クロールされるページ数の最大値」などの設定は、大きなプロジェクトでは上限を変更した方がいいかもしれません。

また、Core Web Vitals (CWV)に関する詳細なインサイトをお探しの場合は、Google APIキーもここに追加してください。

設定内容に満足したら、「サイト監査」タブで新しいクロールを実行しましょう。

最初に監査を実行した後、「概要」ページに誘導されます。このページでは、インデックス可能なページとそうでないページの数、上位の問題点、最大100点満点で採点されるウェブサイトのヘルススコアなど、このツールが発見した内容のサマリーを確認できます。

これにより、ウェブサイト全体の健康状態を迅速かつ分かりやすく示す、代理指標を得ることができます。

ここから「すべての問題」タブに移動することができます。このタブでは、クローラーが発見したすべての問題点、修正すべき優先度、修正方法が表示されます。

このレポートは他のツールとともに、SERPに表示されるためのパフォーマンスを妨げている可能性のある問題を特定するのに役立ちます。

ステップ2.クローラビリティとインデックスの問題を発見する

検索エンジンにクロールされないページがある場合、ウェブサイトが正しくインデックスされない可能性があります。あなたのウェブサイトがインデックスに表示されないと、ユーザーに見つけてもらうことができません。

検索ボットがあなたのウェブサイトをクロールし、正しくデータを収集できるようにすることは、検索エンジンがあなたのサイトをSERPへ正確に掲載し、重要なキーワードで上位表示できることを意味します。

また、クローラビリティの問題を探す際に考慮しなければならないことがいくつかあります:

  • インデックス・エラー
  • Robots.txtのエラー
  • サイトマップの問題
  • クロールバジェットの最適化

インデックスに関する問題の特定

優先度:高

Google検索のどこかに表示されたいのであれば、あなたのページが確実にインデックスされるようにすることは必須です。

サイトがどのようにインデックスされているかを確認する最も簡単な方法は、Google Search Consoleにアクセスして「カバレッジレポート」を確認することです。ここでは、どのページがインデックスされているのか、どのページが警告を受けているのか、またどのページが除外されているのか、その理由を正確に確認できます:

ページが検索結果に表示されるのは、問題なくインデックスされている場合のみであることに注意してください。

あなたのページがインデックスされない場合、その原因となっている可能性がある問題があることを意味します。以下に、そのうちのいくつかを取り上げますが、より詳細な解説については、他のガイド記事もご覧ください。

robots.txtファイルのチェック

優先度:高

robots.txtファイルは、ウェブサイト上で最も単純なファイルであることは間違いありません。しかし、人々は常にこのファイルの扱いを間違えています。検索エンジンにあなたのサイトをクロールする方法をアドバイスしても、間違いを犯すのは簡単です。

ほとんどの検索エンジン、特にGoogleは、robots.txtファイルで設定したルールを守りたがります。そのため、検索エンジンに特定のURL、あるいは誤ってサイト全体をクロールやインデックスしないように指示した場合、その指示を守ってしまいます。

robots.txtファイルとは、検索エンジンにどのページもクロールさせないようにするためのファイルです:

多くの場合、このような指示はサイト公開後もファイル内に残され、サイトがクロールされるのを防いでいます。これは、SEOの万能薬として機能する、めったにない簡単な修正方法です。

また、Google Search Consoleの検索バーにURLを入力することで、1つのページごとにアクセス可能かどうか、インデックスされているかどうかを確認することができます。まだインデックスされておらず、アクセス可能であれば、「インデックスをリクエスト 」できます。

Google Search Consoleのカバレッジレポートでは、インデックスされているにもかかわらず、robots.txtで特定のページをブロックしているかどうかを知ることもできます。

お勧めの関連記事: Robots.txtとSEO:知っておくべきことすべて

robots meta タグ

優先度:高

robots metaタグは、検索エンジンに特定のページのクロールやインデックスの方法を伝えるHTMLスニペットです。ウェブページの<head>セクションに記述され、次のようになります:

<meta name="robots" content="noindex" />

このnoindexは 最も一般的なものです。お察しの通り、検索エンジンにページをインデックスさせないように指示するものです。また、ウェブサイト全体のページで、次のようなrobots metaタグをよく見かけます:

<meta name="robots" content="max-snippet:-1, max-image-preview:large, max-video-preview:-1" />

これは、SERPであなたのコンテンツを自由に使用するようにGoogleへ指示する内容です。WordPressのYoast SEOプラグインは、noindexまたはnosnippetディレクティブを追加しない限り、デフォルトでこれを追加します。

ページにrobots metaタグがない場合、検索エンジンはそれをindex、 followと見なし、ページをインデックスし、そのページ上のすべてのリンクをクロールすることができることを意味しています。

しかし、noindexは実際にはこれ以外にも多くの用途があります:

  • ユーザーにとってほとんど価値のない薄いページ
  • ステージング環境のページ
  • 管理者ページとサンクスページ
  • 内部検索結果のページ
  • PPC(有料検索)のランディングページ
  • 今後のプロモーション、コンテスト、製品発売に関するページ
  • 重複コンテンツ(canonicalタグを使用して、インデックスに最適なバージョンを提案しましょう。)

しかし、robots metaタグの不適切な使用は、インデックスされやすさ(インデクサビリティ)で最も重要な問題でもあります。誤った属性を誤って使用すると、SERPでのプレゼンスに悪影響を及ぼす可能性があるため、注意して使用することを忘れずに。

お勧めの関連記事:robots metaタグとX-robotタグ:これらについて知っておくべきこと

サイトマップの確認

優先度:高

XMLサイトマップは、Googleがウェブサイトの重要なページをすべてナビゲートするのに役立ちます。クローラーが立ち止まって次に行くべき道を尋ねることができないことを考慮すると、サイトマップはGoogleがあなたのウェブサイトをクロールしインデックスする際の、一連の指示を確実にします。

しかし、robots.txtファイルによってクローラーが誤ってブロックされることがあるように、 サイトマップからページが除外されることもあります。つまり、クロールの優先順位が付けられない可能性が高くなるということです。

また、壊れたページなど、あるべきでないページをサイトマップに掲載してしまうことで、クローラーを混乱させ、クロールバジェットに影響を与える可能性があります(詳しくは次の項目で説明します)。

サイトマップの問題はサイト監査で確認できます:サイト監査 > すべての問題 > その他 から確認しましょう。

ここで重要なのは、インデックスさせたい重要なページがすべてサイトマップに含まれていることを確認し、それ以外のものを含めないようにすることです。

お勧めの関連記事:XMLサイトマップの作成方法(そしてGoogleへ提出するには)

クロールバジェットのチェック

優先度:高(大規模ウェブサイト向け)

クロールバジェットとは、検索エンジンがクロールできるページ数と速度のことです。

クロールバジェットにはさまざまなものが影響します。ウェブサイトのリソース数や、Googleがインデックス可能なページに対して、どれだけ価値があると判断しているかなどです。

クロールバジェットが多いからといって、SERPの上位にランクされる保証はありません。しかし、クロールバジェットの関係で重要なページがすべてクロールされない場合、それらはインデックスされない可能性がある。

そのページが人気で、オーガニックなトラフィックやリンクがあり、サイト内部でリンクされていれば、日々のクロールバジェットの一部としてスキャンされている可能性が高いと言えます。

新しいページや、新しいウェブサイトにあるような、内部リンクや外部リンクのないページは、クロールされるとしてもそれほど頻繁にはクロールされないかもしれません。

何百万ページもある大規模なサイトや、頻繁に更新されるサイトでは、クロールバジェットが問題になることがあります。一般的に、クロールされていないページや更新頻度が低いページが多数ある場合は、クロールの高速化を検討する必要があります。

Google Search Consoleのクロール統計レポートを使用すると、サイトがどのようにクロールされているか、またGooglebotによってフラグが立てられた可能性のある問題を把握することができます。

また、以下に示すようなクロールステータスにフラグが立っている場合もクロールバジェットを調べておきたいタイミングです:

お勧めの記事:クロールバジェットとは何か?

ステップ3.技術的なページ内要素のチェック

オンページSEOの基礎をチェックすることは重要です。多くのSEO担当者は、meta descriptionのようなオンページSEOの問題は大したことではないと言うかもしれませんが、個人的には良いSEO対策を振り返る家計簿の一部だと考えています。

以前、GoogleのJohn Muellerでさえ、ウェブページに複数のH1タグがあることは問題ではないと述べていました。しかし、SEO対策の良し悪しをポイント制で考えてみましょう。

もし、あなたと競合のサイトがSERPで肩を並べているのであれば、最も基本的なSEOの問題でさえ、どちらが上位にランクされるかを決めるきっかけになるかもしれません。ですから、最も基本的なハウスキーピングの問題であっても、そこに取り組むべきだと私は考えています。

では、以下をそれぞれ見てみましょう:

  • ページタイトルとtitleタグ
  • meta description
  • canonicalタグ
  • hreflang タグ
  • 構造化データ

ページタイトルとtilteタグ

優先順位中

titleタグは、多くの人が評価している以上に価値があります。titleタグの仕事は、Googleとサイト訪問者に、ウェブページが何について書かれているかを知らせることです:

生のHTML形式ではこうなります:

<title>完璧なSEO向けtitleタグの作り方(4ステッププロセス)</title>

近年、titleタグはSEOの世界で多くの議論を巻き起こしています。Googleは、titleタグが気に入らなければタイトルを修正する可能性が高いことが判明しました。

Googleがtitleタグを書き換える最大の理由の1つは、単純に長すぎることです。これは、サイト監査で強調されている問題の1つです。

一般的に、すべてのページに60文字程度(※)のtitleタグをつけるのがよいでしょう。

お勧めの関連記事:完璧なSEOtitleタグの作り方

※訳者註:英語タイトルの場合の文字数であり、日本語の場合はPCであれば最大30文字程度、スマートフォン向けには35文字程度と言われています。

meta description

優先順位:低

meta descriptionは、ページの内容を記述するHTML属性です。検索結果のtitleタグの下にスニペットとして表示され、より詳細な文脈を示すことができます。

魅力的なmeta descriptionがあれば、より多くの訪問者が検索結果であなたのウェブサイトをクリックするでしょう。Googleがmeta descriptionを提供するのは37%に過ぎないとはいえ、最も重要なページに優れたmeta descriptionを用意することは重要です。

meta descriptionが不足していないか、長すぎたり短すぎたりしていないかを調べることができます。

しかし、meta descriptionを書くことは、単にスペースを埋めるだけではありません。潜在的なサイト訪問者を魅了することにあります。

お勧めの関連記事完璧なmeta descriptionの書き方

canonicalタグのチェック

優先度:高

canonicalタグ(rel=”canonical”)は、重複したページや重複に近いページの優先したい(プライマリ)バージョンを指定するタグです。別の言い方をすれば、複数のURLでほぼ同じコンテンツを利用できる場合、canonicalタグを使用して、どのバージョンがプライマリであり、インデックスされるべきかを指定する必要があります。

CanonicalタグはSEOの重要な要素であり、その主な理由はGoogleが重複コンテンツを好まないからです。また、canonicalタグの使い方が間違っていると(あるいは全く使っていないと)、クロールバジェットに深刻な影響を与える可能性があります。

Google スパイダーが重複ページのクロールに時間を浪費している場合、価値のあるページが見逃されている可能性があります。

重複コンテンツの問題は、サイト監査で見つけることができます:サイト監査 > レポート > 重複 > 問題 に移動して見つけてみましょう。

お勧めの関連記事:canonicalタグ:初心者のための簡単ガイド

グローバルSEO:hreflangタグ

優先度:高

hreflangは一見単純なHTMLタグのように見えますが、SEOの要素としては最も複雑なものです。

hreflangタグは、多言語サイトに必須です。例えば、アメリカ向けの英語版とフランス向けのフランス語版などです。

ウェブサイトの翻訳には時間とコストがかかります。なぜなら、労力をかけ、関連する検索結果にすべてのバージョンが表示されるようにする必要があるからです。しかし、異なる言語でコンテンツを消費するさまざまなユーザーに対応することで、より良いユーザー体験を提供することができます。

さらに、多言語ページのクラスターは互いにランキングシグナルを共有しているため、hreflangタグを正しく使用することは、ランキング要因として直接的な影響を与える可能性があります。このことは、GoogleのGary Illyeがこのビデオで言及しています。

hreflangタグの問題は、サイト監査のローカライゼーションで見つけることができます:サイト監査 > すべての問題 > ローカライゼーション に移動してみましょう。

お勧めの関連記事:hreflangタグ:初心者のための簡単ガイド

構造化データ

優先度:高

構造化データは、しばしばスキーママークアップと呼ばれ、SEOにおいて多くの価値ある用途が存在します。

最も顕著なのは、ナレッジパネルで豊富な結果や機能を得るために構造化データが使用されていることです。以下に素晴らしい事例があります:レシピ、評価など、検索結果からより詳細な情報が提供されます。

また、ナレッジパネルには、チョコレートチップクッキーとは何か(いくつかの栄養情報とともに)を示す機能もあります:

構造化データは、Googleがあなたのウェブサイトだけでなく、著者などの詳細情報をよりよく理解するのに役立つため、セマンティック検索と専門性、権威性、信頼性(通称E-A-T)の向上の両方に役立ちます。

現在、構造化データのフォーマットとしてはJSON-LDが好まれるので、可能であればそうしておきましょう。しかし、MicrodataやRDFaもあります。

テクニカルSEO監査の一環として、構造化データをテストする必要があります。そのための素晴らしいツールがClassy Schemaテストツールです。

また、Googleのリッチリザルトテストで、リッチリザルトの資格があるかを確認することもできます。

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ステップ4.画像の問題を特定する

画像の最適化は、SEOに関しては見過ごされがちです。しかし、画像の最適化には以下のようなメリットがあります:

  • ロードスピードの向上。
  • Google画像から得られるトラフィックへの期待。
  • より魅力的なユーザー体験。
  • アクセシビリティの向上。

画像の問題は、メインの監査レポートで確認できます:サイト監査 > レポート > 画像 の順で確認しましょう。

壊れた画像の問題

優先度:高

壊れた画像はウェブサイトに表示できません。これは、一般的に悪いユーザーエクスペリエンスになるだけでなく、スパムのように見え、サイトが十分に維持されておらず、プロフェッショナルではないという印象を訪問者に与える可能性があります。

これは、ウェブサイトを収益化している人にとっては特に問題です。

画像ファイルのサイズが大きすぎる

優先度:高

ウェブサイト上の大きな画像は、サイトのスピードやパフォーマンスに深刻な影響を与えます。画像はできるだけ小さいサイズで、WebPなどの適切な形式で表示するのが理想的です。

最良の方法は、ウェブサイトに画像をアップロードする前に画像ファイルサイズを最適化することです。TinyJPGのようなツールは、サイトに追加する前に画像を最適化することができます。

既存の画像を最適化したい場合、特にWordPressのような一般的なコンテンツ管理システム(CMS)で利用できるツールがあります。Imagifyや WP-Optimizeなどのプラグインがその代表例です。

HTTPSページがHTTP画像にリンクしている問題

優先順位:中

HTTP画像にリンクしているHTTPSページは、いわゆる「混合コンテンツ問題」を引き起こします。これは、ページがHTTPS経由で安全に読み込まれるけれど、画像や動画などリンク先のリソースは、安全でないHTTP接続を使用していることを意味します。

混合コンテンツはセキュリティ上の問題です。ディスプレイ広告でサイトを収益化している人にとっては、広告プロバイダからサイトへの広告掲載を許可されなくなる可能性さえあります。また、ウェブサイトのユーザーエクスペリエンスを低下させます。

さらに、特定のブラウザはデフォルトで安全ではないリソースのリクエストを制限しています。あなたのページがこれらの脆弱なリソースに依存している場合、それらが禁止されると正しく機能しない可能性があります。

altテキストの欠落

優先順位:低

altテキスト(代替テキスト)は、ウェブサイト上の画像を説明するものです。画像最適化において、altテキストは非常に重要な役割を果たします。なぜなら、altテキストは、世界中に何百万人もいる視覚障害者のアクセシビリティを向上させるからです。

視覚障害者は、画像を音声に変換するスクリーン・リーダーを使用することがよくあります。基本的に、これはサイト訪問者に画像を説明していることになります。適切に最適化されたaltテキストにより、スクリーンリーダーは視覚障害のあるサイト利用者に、彼らが見ているものを正確に伝えることができます。

altテキストは、画像リンクのアンカーテキストとしても機能し、Google画像でのランク付けに役立ち、局所的な関連性を向上させます。

お勧めの関連記事:SEOのためのaltテキスト:画像を最適化する方法

ステップ5.内部リンクの分析

優先順位:高(訳者註:結論をもとに追記)

SEOのための「リンク」といえば、被リンクのことを思い浮かべる人が多いでしょう。どのように構築するか、何本持つべきか、などなど。

多くの人が気づいていないのは、内部リンクの重要性です。実際、内部リンクは被リンクのピーナッツバターに対するゼリーのようなものです。一方がなくても、もう一方があればいいのでしょうか?もちろん。じゃあ両方があればもっといいですよね?もちろん!!!

内部リンクは外部リンク構築に役立つだけでなく、検索エンジンとユーザーの双方にとって、より良いサイト体験をもたらします。

内部リンクを使ってトピックを適切にサイロ化することで、サイトを訪れる人にわかりやすいトピックのロードマップが作成されます。これには多くのメリットがあります:

  • キーワードの関連性を高める
  • すべてのコンテンツを確実にクロールする
  • 訪問者が関連するコンテンツや製品を見つけやすくする

もちろん、最初から正しく行われれば、これらの施策はすべて理にかなっていることでしょう。しかし、内部リンクの監査は、初めて監査対象のサイトを手にしたときに行うべき行動です。

4xx ステータスコード

優先度:高

サイト監査>内部ページ>問題タブ>4XXページを開きましょう。

ここでは、あなたのサイトにある、すべての壊れた内部ページを見ることができます。

これらは「リンクエクイティ」を浪費し、ユーザーにネガティブな体験を与えるので問題です。

これらの問題に対処する選択肢をいくつか紹介しましょう:

  • 同じアドレスで壊れたページを復活させる(誤って削除した場合)
  • 壊れたページをより適切な場所にリダイレクトし、そのページを参照しているすべての内部リンクを更新または削除する。

孤立ページ

優先度:高

サイト監査>リンク>問題タブ>孤立ページ(内部リンクがないページ) へ移動します。

ここでは、内部リンクがゼロのページをハイライトしています。

インデックス可能なページを孤立にしてはいけない理由は2つああります:

  • 内部リンクはPageRankを通さない。
  • Google Search Consoleを通じてサイトマップをアップロードするか、他のウェブサイトのクロールされたページからのバックリンクがない限り、それらはGoogleに見つからない。

あなたのウェブサイトに複数の孤立ページがある場合、オーガニックトラフィックの高いページから低いページまでリストをフィルタリングしましょう。まだオーガニックなトラフィックを受けている孤立ページに内部リンクが追加されれば、確実にトラフィックが増えます。

お勧めの関連記事:SEOのための内部リンク:実践可能なガイド

ステップ6.外部リンクのチェック

外部リンクとは、あなたのページ内で他のドメインにリンクしているハイパーリンクのことです。つまり、あなたの被リンク(他のドメインからあなたのウェブサイトへのリンク)はすべて、他の誰かの外部リンクなのです。

インターネットの魔法が目に見えない形で織り込まれているのがわかるでしょうか?*(頭が爆発しているemoji)*

外部リンクは、引用という形でソースを裏付けるためによく使われます。例えば、私がブログ記事を書いていて、ある研究からの測定基準について議論する場合、私はその権威あるソースを見つけた場所に外部リンクを張ります。

信頼できる情報源にリンクすることで、訪問者と検索エンジンの両方にとって、あなた自身のウェブサイトの信頼性が高まります。これは、あなたの情報が確かな調査によって裏打ちされていることを示すためです。

外部リンクについてのJohnはこのように発言しています:

他のウェブサイトへのリンクは、ユーザーに価値を提供する素晴らしい方法です。多くの場合、リンクはユーザーがより詳しくトピックについて調べたり、ソースをチェックしたり、あなたのコンテンツがユーザーの質問にどのように関連しているかを、よりよく理解するのに役立ちます。

John Mueller、検索アドボケイト Google

いつものことですが、何でもそうであるように、外部リンクは問題を引き起こす可能性があります。これらは監査レポートで確認できます(内部リンクと同様):サイト監査 > すべての問題 > リンク に行きましょう。

上の画像からわかるように、リンクはインデックス可能なものとそうでないものに分けられ、両方のカテゴリーで同じ問題を見つけることができます。しかし、それぞれの問題は、リンクがインデックス可能かどうかによって、あらかじめ決められた重要度が異なります。

ページにリンク切れのページがある

優先度:高(インデックス可能な場合)

この問題は、内部リンクと外部リンクの両方で発生する可能性があり、単純にリンク先のURLが4XXのリターンコードを返すことを意味します。このようなリンクは、訪問者のユーザーエクスペリエンスを損ない、サイトの信頼性を損なう可能性があります。

ページに外部リンクがない

優先度:高(インデックス可能な場合)

繰り返しになりますが、この問題は内部リンクと外部リンクの両方を指し、本質的にはページからのリンクがまったくないことを意味します。これは、サイト訪問者や検索エンジンにとって、そのページが「行き止まり」であることを意味します。がっかりしてしまいますよね。

しかし、特に外部リンクに関しては、あなたのページに発信リンクがない場合、上で述べた外部リンクの利点すべてに影響を及ぼします。

ステップ7.サイトのページ速度とパフォーマンス

特にGoogleがモバイルのページ速度はランキング要因であると発表した後、サイトのページ速度はSEOコミュニティの間で最近かなりホットな話題となっています。

2021年5月以降、Googleはコアウェブバイタル(CWV)として知られる、ページスピードの指標をページの順位付けに利用しています。CWVは、視覚的な負荷を評価するために Largest Contentful Paint(LCP)を、視覚的な安定性をテストするためにCumulative Layout Shift(CLS)を、インタラクティブ性を測定するためにFirst Input Delay(FID)を使用しています。

Googleの目標は、ユーザー体験を向上させることにあります。現代社会では、即座に満足感を得たいというニーズが、サイト訪問者が意図したことを終える前に離脱することを促しています。

わずかなスピードの問題しかないサイトでは、ページ速度の最適化によるランキングの改善は見込めないかもしれませんが、非常にスピードの遅いサイトでは、(修正によって)オーガニックトラフィックやクリックスルー率などが改善される可能性が高いという調査結果が出ています。

Ahrefsの監査レポートでは、サイトのページ速度に関する情報をご覧いただけます:サイト監査 > レポート > パフォーマンス > 概要 へ行きましょう。

推奨事項

クロール設定でコアウェブバイタルを有効にすると、Google PageSpeed Insightsから詳細なページ速度データを取得できます。

また、GoogleのPageSpeed Insights や、私の個人的なお気に入りであるGTmetrixなど、優れたスピードテストツールも数多くあります

非常に遅いサイトのページ速度最適化は、複雑なプロセスになる可能性があります。しかし、初心者の場合は、WPRocketや NitroPack(どちらも有料)など、自分が利用可能なツールを使用して、サイトの速度を大幅に改善することをお勧めします。

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ステップ8.サイトがモバイルフレンドリーであることを確認する

私たちが今生きている世界では、かつてないほど多くの個人がモバイル機器を継続的に活用しています。例えば、Datareportalの300ページに及ぶ調査によると、モバイルショッピングは現在市場の60%を占めているのです。

ここ数年、Googleがモバイルファーストインデックスへの移行を検討しているのも不思議ではありません。

技術的な観点から、Ahrefsのモバイルクローラーを使用して2回目のテクニカルSEO監査を行うことは良い方法です。標準では、Ahrefsの監査ツールはデスクトップクロールを使用してサイトを監査しますが、これは “プロジェクト設定 “内の “クロール設定 “で簡単に変更することができます。

Ahrefsの比較機能では、モバイルサイトとデスクトップサイトを比較し、何が変わったのか、あるいはモバイルのみに存在する問題など、2回目のクロールで「新たな」問題が発生したかどうかをお知らせします。

ここから、「新規」、「追加」、「削除」の番号のいずれかを選択し、各問題に関して何が変更されたかを確認することができます。

お勧めの関連記事:モバイルファーストインデックス:知っておくべきこと

まとめ

正直なところ、テクニカルSEO監査の実施に関しては、これは表面をなぞったに過ぎません。ページネーションlog file分析高度なサイト構築など、さらに高度な問題については、上記の各ポイントにリンクした記事全体を読むほうが簡単に理解しやすくなるでしょう。

しかし、テクニカルSEO監査を成功させるために、何から始めればよいかを学びたい人にとっては、今回のガイドから始めるのがよいでしょう。

テクニカルSEO監査を行うと、必ず修正すべき点が山ほど出てきます。重要なのは、まず優先順位を明確にすることです。幸いなことに、Ahrefsのサイト監査では、各問題に対してあらかじめ定義された優先順位が与えられます。

ですが、ひとつ覚えておいてほしいのは、問題にかかわらず、その重要性は取り組んでいるウェブサイトやページによって異なるということです。例えば、ランクインさせたい主要ページの修正・改善は、インデックスさせたくないページよりも常に優先されます。

著者プロフィール

Jenny Abouobaia(Ahrefs社ブログへのゲストライター)

Jennyは、E-A-Tを構築することでクライアントのSEO効果を最大化するためにブランドPRを用いることを専門とし、ニッチ市場のアフィリエイト、テクニカルSEOの豊富な経験を持った受賞歴のあるSEOコンサルタントです。
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