この記事はAhrefs公式ブログの日本語訳です。
原文タイトル:The Beginner’s Guide to Account-Based Marketing (ABM)
(著者:Mateusz Makosiewicz / 原文の最終更新日:October 12, 2021)
※フルスピード注:この記事は2021年10月12日時点の記載をもとに翻訳しています。Ahrefs公式ブログの記事は今後追記・再公開されることがありますことをご了承ください。
このガイドでは、次のことを学びます。
マーケティング部門は、営業部門がコンバージョンできないような低品質のリードを持ち込んでいると批判されることがよくあります。このような状況は、マーケティングとセールスのKPIが別々に設計されていることが原因です。
マーケティング部門は大量のリードを獲得して目標を達成できたとしても、営業部門はそのリードの質が低いために、受注目標を達成できないという、よくある矛盾が生じます。
アカウントベースド・マーケティング(ABM)は、マーケティングとセールスを緊密に連携させ、共通の目標に向かって努力することで、この問題を解決しようとするものです。
アカウントベースド・マーケティング(ABM)とは?
ABM(Account-based Marketing)とは、B2Bマーケティングの一種で、マーケティングとセールスを連携させ、特定のターゲット・アカウントへリーチすることに主眼を置いたマーケティング手法です。ABMは、ターゲット・アカウントを「1つの市場(markets-of-one)」と考え、リードの数よりもアカウントの質に重点を置いています。
ABMはどのように機能するのか?
ABMについて理解すべき重要なことは、それが特定のマーケティング戦術やツールを指すものではないということです。潜在顧客の特定とターゲティングをどこまで行うかです。それ以外のことは、すべて二次的なものです。
それでは、解説していきましょう。
コンテンツ・マーケティング、インバウンド・マーケティングなど、ほとんどの「伝統的」なマーケティング戦略は、理想的な顧客像についての一般論から出発します。なぜなら、実際の顧客は一連のタッチポイントを経て、最終的にフォームへ入力したり、トライアルに申し込んだりすることで、その姿を現すからです。
ABMのチームも、初期フェーズでは同じことをします。バイヤーペルソナや理想的な顧客プロファイルからスタートするのです。しかし、ABMはさらに一歩進んで、顧客が自らの存在を明らかにすることを待つのではな く、能動的に顧客を明らかにしていきます。
ABMがどのように機能するかを要約するために1つの画像で紹介するとしたら、ABM広告ソリューションの製品デモのスクリーンショットになるでしょう。
よく見てください:ここに表示されているのは、多くのB2Bマーケッターにとって夢のようなものです。ダッシュボードには、ターゲット企業(注:事前に選択した企業このこと)が企業の出稿広告と共に、インタラクションした数が表示されます。
これらのインタラクションに基づいて、マーケティング担当者と営業担当者は、誰が購入意思を示しているのか、そして、取引を成立させるために彼らとの会話をどのようにパーソナライズすればよいのかを知ることができるのです。
ここでは、ABMの主な種類と、ABMの仕組みを知るための事例を見てみましょう。
アカウントベースド・マーケティングの種類と事例
アカウント・ターゲティングの粒度(潜在顧客か既存顧客か)に応じて、ABMチームは通常、次のいずれかのタイプに分けてアカウントベースド・マーケティングを実施します。
1対1のABM
5~10社をターゲットとします。パーソナライズされたコンテンツとメッセージをターゲット・アカウント(1市場)に直接配信し、それらのアカウントとの関係に大きく依存します。この手法は、最も収益性の高いアカウントを狙う場合に使用します。
例:
ソフトウェアとUXの代理店であるイントリーダは、伝説的な広告代理店であるオグルヴィと仕事をすることを望んでいました。ーそこで彼らは、オグルヴィの名前が書かれた巨大なビルボードをオフィスのすぐそばに設置し、彼らの注目を集めようと考えました。
ご覧のように、広告はoglethis.coへの訪問を促し(というより挑発し)、遷移先のランディングページではイントリーダと協力することの利点を説明しています。
もちろん、イントリーダがこの有名なエージェンシーとのミーティングを予約することができたのは言うまでもありません。
1対少数のABM
類似した特性を持つアカウント群をターゲットとします(通常3~5クラスタ、それぞれのクラスタは50~100アカウントで構成されます)。企業ごとに異なるメッセージを作成するのではなく、より大規模なアカウントグループに対してメッセージをスケールアップするアプローチです。
例:
テクノグラフィックス・プロバイダーであるDatanyzeは、新しいMarketo(MAツール)との統合を促進するために、啓発メールキャンペーンを作成し、MarketoまたはHubSpotを使用しているアカウントに送信しました。
このキャンペーンは、Datanyzeにとって最も価値のある顧客は、CRMやマーケティングオートメーション・プラットフォームを使用している顧客であるという洞察に基づいて行われました。
その結果、このキャンペーンはABMではないメールよりも開封率が37%高く、ROIも高く、新しい取引を成立させることができました。
1対多数のABM
100~1,000社程度のリストを対象とします(ただし、一定の制限はありません)。上記で述べたタイプは、パーソナライゼーションと関係構築を重視していましたが、このタイプのABMは、リードを生成することを目的としています。
例:
Microsoftは、LinkedIn広告で2,000のアカウントリストをターゲットとし、革新的なオファーの認知度向上とコンタクトの収集(特に上級意思決定者)を目的としました。同社はまた、AI分野でのSOV(Share of Voice)を増やしたいと考えていました。※フルスピード注:SOVに関する日本語翻訳版記事はこちら。
キャンペーン期間中、MicrosoftはLinkedIn Lead Gen Formsを統合した、電子書籍(レポート)のプロモーションを行うスポンサードコンテンツを実施しました。
その結果Microsoftは、アカウントリストから863の新規リードを生み出し(43%がディレクタークラス以上)、SOVを30%から40%に増加させましたが、このキャンペーンにかかったコストとCTRは、すべて英国の競合ベンチマークとしていたテック企業以下に収まりました。
重要:abmタイプは相互に排他的ではありません。
ABMチームは、上記の3つのABMタイプのうち、1つだけを使う必要はありません。この3つを組み合わせてもいいし、入れ替えて使ってもいいのです。
たとえば、ある企業は、有望な数件のアカウントから始めて(one-to-one)、その成功の規模を拡大したいかもしれません(one-to-few )。あるいは、よりマクロな視点からスタートし、その後レーザーのようにフォーカスしたターゲティングに移行したいと考える企業もあるかもしれません。
ABMはあなたに適した手法か?
アカウントベースド・マーケティングの驚くべき効果については、すでに何度か耳にしたことがあるかもしれません。確かに、このような統計データを見ると、アカウントベースド・マーケティングは魅力的です。
- 97%のマーケティング担当者が、ABMのROIは他のマーケティング活動よりも「やや高い」または「非常に高い」と回答しています(出典)。
- アカウントベースド・マーケティングは、顧客獲得コストを40%削減しています(出典)。
しかし、以下の調査結果は、誰もがこのアイデアに納得しているわけではないことを表しています。
では、ABMはあなたにとって価値があるのでしょうか、それともパスすべきなのでしょうか?
簡単に言うと、もしABMが手法ではなく商品だとしたら、その理想的な顧客像は次のようなものになるでしょう。
- B2Bの顧客をターゲットにしている企業。もしあなたのビジネスがB2BとB2Cの両方をターゲットにしているならば(Microsoftのように)、ABMは前者のために取っておきましょう。その意味がないのであれば、ABMだけを行う会社となる必要はないでしょう。
- 確固たるブランドと、企業の価値提案を裏打ちするような評価を得ている企業。新規参入企業はABMの適用が難しい場合があります。
- 厳選された顧客を狙う必要があります。フォーチュン500に掲載されているような、名指しするだけでどんな企業か把握できる企業が理想です。
- 契約金額が高い顧客を狙う。もちろん、契約金額は企業によって異なります。
- 営業チームを持つ。これなくしてABMはできません。
- 長期に渡ってアカウントと密接な関係を築く覚悟がある。
- ABMツールの予算があること。ABMプラットフォームは、まずスタータープランであっても月額800ドルほどかかることがあります。また、データプロバイダー(月額約55~550ドル)と、おそらくABM広告プラットフォームも必要でしょう(以前確認したところ、広告費を除いたツール代だけでも約1,000ドルかかることになります)。
- 現在の営業やマーケティングに満足していない、あるいは少なくとも新しいアプローチを試したいと思っている場合にABMは適しています。
別の調査データによると、ソフトウェアやテクノロジー業界の場合、競合他社がすでにアカウントベースド・マーケティングを利用している可能性があります。
逆に、ABMの導入が進んでいない業界に属する企業でも、この戦略が自社のビジネスに合っていれば、ABMによって競合他社を圧倒できる可能性があります。
さらに、ABMの取り組みを左右するもうひとつの要因ーそれは「地域」です。最も強力なABM戦術のひとつがABM広告となりますが、世界のどの地域でも同じように効果的というわけではありません。
というのも、米国以外のCookieデータは限られているため、Cookieを使った広告ターゲティングには限界があるのです。例えば、EUではGDPRがあるため、コンタクトしたい人がオフィスのWiFiから離れたら、広告を表示できなくなります(社内在籍社員の場合はほとんどの時間、リモート社員の場合は100%の時間)。
また、FirefoxやSafariなど一部のウェブブラウザは、デフォルトでサードパーティのクッキーの追跡を無効にしていることを覚えておいてください。
アカウントベースド・マーケティングが自分のビジネスに合っていないと既に感じている方は、ABMの対極にあると思われがちなマーケティング戦略であるインバウンドマーケティングのガイドを参照してください。
そうでない場合は、ABMがどのように実施されるか、続けて以下の項目を見てみましょう。
ABMの実施方法
ABM101(基礎):何かをする前に、ABMチームはマーケティング部門と営業部門の足並みを揃えて連携する必要があります。ここでいう連携とは、以下の3つを意味します。
- 生産性や情報の流れを損なうような深刻な対立がないこと。
- 営業とマーケティングは、アカウントをターゲットとする同じプロセスの中で、異なる役割を割り当てることができること。プロセス内の役割例としては、ABMリード、ABMキャンペーン・マネージャー、アカウント開発(BDR/SDR)などがあります。
- 営業とマーケティングは、指標と目標を共有すること。例:エンゲージド・アカウント率、アカウント獲得率、セールス・ベロシティ。
多くの場合、カスタマーサクセス部門もABMの開発・実践のプロセスに含まれることがあります。
リストから外れると、ABM実践者は、戦術を軌道に乗せるためにフレームワークを採用することになります。
ここで、ABMのフレームワークの一例として、TEAMフレームワークを紹介しましょう。TEAMとは、以下の頭文字をとったものです。
- Target (ターゲット) – ターゲットアカウントを選択します。バイヤーペルソナや理想的な顧客像にとどまるのではなく、ABMマーケッターは実在する企業(「アカウント」と呼ばれます)を特定し、ターゲットを絞るようにしてください。
- Engage(エンゲージ) – ターゲットアカウントとのエンゲージメントを構築し、組織化しましょう。エンゲージメントは、基本的にアカウントに到達するための戦術です。例えば、広告、Eメールキャンペーン、または何らかのパーソナライズされたコンテンツなどです。
- Activate(アクティベート) – 営業担当者が、前段階のプロセスで企業とエンゲージしたアカウントに接続(電話、Eメール、ミーティング)するところを指します。
- Measure(測定) – KPIモニタリングとレポーティングをしましょう。
もしあなたが、典型的なマーケティングファネルやAARRRの測定基準に似ているなと思われたなら、、その通りです。アカウントベースド・マーケティングは、顧客を引き付けるための完全に革命的なアプローチではありません。ただ、「従来の」ファネルや販売サイクルに比べて、より集中し、おそらくより合理化されているのです。
それどころか、ABMがまったく新しいものであるとも言い切れません。潜在顧客を見つけ、電話をかける」という旧来のアウトバウンド・セールスプロセスを見たことがある人なら、ABMは昔からあったものだと言うかもしれません。
しかし、ABMのユニークな点は、ABMのテクノロジー・スタックにあることは確かでしょう。
先ほどのABMツールのスクリーンショットを覚えていますでしょうか。フレームワークや部門間の交渉はともかく、このような洞察を可能にするのはテクノロジーなのです。
そして、ABMの最も成熟したモデルは、以下のツールをミックスして使用することになります。
- ABMプラットフォーム。すべてのコンタクトデータ、キャンペーン、および会話を一箇所にまとめ、アカウントベースド・マーケティングプログラムを成功させるためのホームとします。ツール例:Hubspot, Marketo, Pardotなど
- ABM広告プラットフォーム。マーケティング担当者が複数のパブリッシャーに広告を掲載できるようにするデマンドサイド・プラットフォームです。ファーストパーティやサードパーティのデータなど、さまざまなソースからデータを取り込み、アカウント内の特定の人物に広告を表示することができます。ツール例:Terminus、RollworksTerminus、Rollworksなど。
- ABMデータプロバイダー。アカウントデータの調査を支援するツールです(プロスペクト、データエンリッチメント、インテント・データ)。ツール例:Zoominfo、LinkedIn Sales Navigator、Bombora。
インバウンドマーケティング+ABM=両者の良いとこ取り
先に述べたように、アカウントベースド・マーケティングは、インバウンドマーケティングと対立する戦略として捉えられがちです。なぜなら、後者はマーケティングファネルのどこかで姿を現す未知の顧客に発見されることであり、前者は厳選されたアカウントを狙う、どちらかといえばアウトバウンドの手法だからです。
つまり、ABMは一般的に検索エンジンでの視認性やSEOコンテンツを気にしてはいけないということです。
しかし、それは表面上だけのことです。実際には、インバウンドマーケティングとABMを併用することで、マーケティング戦術の成果を最大化することができるのです。
この主張を裏付けるデータをご紹介しましょう。
2014年、GoogleとMillward Brown Digitalは、B2Bの意思決定者のリサーチと購買習慣に関する調査を実施しました。その調査から、B2Bマーケターにとって興味深い知見が明らかになりました。
- C-Suite(CEOなどCの付く経営陣)に属さないB2Bリサーチャーが、購買の意思決定に影響を与えています。
- B2Bリサーチャーの71%は、(ブランド検索ではなく)一般的なクエリでの検索からリサーチを開始しています。
- B2Bリサーチャーの半数近くがミレニアル世代(ミレニアル世代は通常1981年から1996年の間に生まれた人々と定義されます)で、2012年と比較すると70%増加しています。
マーケティング担当者にとって重要なことは、B2Bの購買意思決定に影響を与えるほとんどの人が、自社の課題やニーズに対する可能な解決策を調べるため、実際にはGoogleなどの検索エンジンを使っているということです。
これは、キーワードの検索ボリュームを見れば、簡単に確認することができます。
例えば、ERPシステム(フルスピード注:Enterprise Resources Planning、基幹系システム)は企業だけが購入するものですから、「ERPシステム」「ERPソフトウェア」といったキーワードをGoogleに入力するのはB2B企業のリサーチャーだけだと言ってもいいでしょう。そして以下のように、これらのキーワードは、米国で毎月相当数の検索を獲得していることがわかります。
さらに、ERPプロバイダーのOracleは、シンプルなコンテンツでこれらのキーワードを上位表示し、その結果、毎月何千ものオーガニック訪問を獲得しています。
また、上のスクリーンショットで、そのトラフィックの推定「価値」が1ヶ月あたり645.4Kドルであることにお気づきかもしれません。これは、このページがランクインしているキーワードの多くが高い平均CPC値を持っているためで、つまり、広告を出稿している企業はクリックを得るためにGoogleへたくさんのお金を支払うことを望んでいるのです。
例えば、彼らOracleのページは、平均CPC値が50ドル以上のキーワードで(オーガニック検索の)上位3位にランクインしています。
(先ほど提示した)Googleの調査結果は2014年版ですから時代遅れで、今日には適用できないと思うかもしれません。しかし、B2Bリサーチで検索エンジンを利用する傾向を後押ししているのは、世代交代なのです。
ミレニアル世代は現在、さらに影響力を増しており、リサーチにおけるテクノロジーの利用をやめていないことは確かで、その次の世代も同様でしょう。
考えてみてください。インターネット上で情報を探している人々は、情報を見つけることを期待しています。そして、そこから先の行動は、彼らが見つけた情報によって決まります。
B2Bでは、情報へ簡単にアクセスできることが重要です。ガートナーのB2B購買ジャーニーに関する調査によると、「バイヤーは、購入プロセスを簡単にナビゲートしてくれるサプライヤーを評価する」とされています。
さらに、(使い方ガイドなどの)教育的なコンテンツは、より大きな取引を獲得する可能性を高めます。
つまり、検索エンジンの結果ページで表示され、そのコンテンツが良ければ、製品やサービスの購入意思決定に影響を与える力を持つ人々の目に触れることができるのです。
言い換えれば、検索需要があるならば、それに対応できるビジネス上の意図が潜在的にあると言えます。そして、その検索需要を逃すかどうかは、慎重に判断する必要があります。
ABM世界での例を見てみましょう。
ABMプラットフォームを提供するTerminus社は、インバウンドマーケティングと典型的なABMを組み合わせて使用しました。
まず、ABMクックブックを作成しました。これは、料理の比喩を使ってABM戦略を説明した、誰でも読み、実践できるガイドです。このコンテンツが最初に成功を収めた後、ブランディングされた調理器具と一緒にクックブックの印刷版を、トップ・オブ・ザ・ファネル見込み客に送りました。
ここから始めて……
以下のようになりました。
興味深いことに、TerminusのようなABMプロバイダでさえ、インバウンドマーケティングを活用しています。彼らは、教育的なコンテンツでブログを運営し、電子書籍に力を入れ、YouTubeチャンネルを運営し、レポートを発行し、無料のABM ROI計算ツールまで持っているのです。
面白いことに、Terminusの競合であるRollworksも同じようなことをしています。
しかし、私はこれらの企業が、これらの戦略と「結婚」できないと主張しているわけではありません。当然、彼らは「自分で自分のシャンパンを飲む」形で、自分たちのABMプラットフォームも使っています。なぜなら、正しく行えば、インバウンドマーケティングとABMは、マーケティングにおける天国のような組み合わせだからです。
結局のところ、ABMとインバウンドマーケティングは、単にソリューションを推進するのではなく、買い手の問題を解決するという同じ原則を共有しているのです。
もちろん、この記事はABMの表面を削ったに過ぎません。すべてを詳細に網羅して紹介する時間はありません。ですが、皆さんがこの記事から離脱するその前に、インバウンドとABMを融合させるためのアドバイスを4つ紹介しましょう。
- インバウンドであるSEOコンテンツは、ファネルの上部から中部までに使いましょう。ファネルの下部では、最も有望なリードをフォローアップするためにABMを使いましょう。連絡先情報を取得するために、ゲートコンテンツ(フルスピード注:メールアドレス登録必須などのコンテンツ)を検討してください。
- コンテンツとPRで、ソート・リーダーシップ(フルスピード注:この課題を解決できるのはこの企業や人、と認知されること)と知名度を確立させましょう。自社ブランドを認知してもらうことで、アウトリーチ・チームを支援することができます。
- SEOコンテンツを作成し、その業界・ニッチにおける検索需要に関連付けられる機会を活用しましょう。キーワード調査に基づいて、コンテンツ制作の優先順位を決めてください。次に、そのコンテンツをパーソナライズし、ABMにおける施策で再利用する。コンテンツエクスペリエンス・プラットフォームの利用も検討する。
- キーワード調査をインテント・データとして活用しましょう。人々が求めているものを見つけ、それにコンテンツを適合させましょう。
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まとめ
アカウントベース・マーケティングから得られる最大の収穫は、マーケティングとセールスの連携だと思います。このマーケティング戦略を試すかどうかにかかわらず、ABMは、マーケティングと営業が真に協力し合えば、素晴らしいことが起こるということを教えてくれているのです。
ABMがここで確実に評価できるのは、マーケティング(およびセールス)の共通の問題を解決する新しい方法を見つけようとしている点です。幸いなことに、マーケティングは常に進化しており、時折、私たち全員に新しい解決策を提示してくれます。
しかし、ABMはその答えなのでしょうか?それを判断するのはあなたです。ABMにはさまざまなタイプがあり、ABMの一部を取り込んで、試行錯誤のマーケティング戦略に組み込めば、両方の長所を生かすことができます。
この記事についてご質問はありますか?(著者の)ツイッターでご連絡ください。
著者プロフィール:
Mateusz Makosiewicz
Ahrefsのマーケティングリサーチャー兼教育者。マテウスは、代理店、SaaS、ハードウェアビジネスにおいて10年以上のマーケティング経験を積んでいます。執筆以外の時間は、作曲をしたり、長い散歩を楽しんだりしています。