完全なB2B SEO戦略ガイド

SEO

この記事はAhrefs公式ブログの日本語訳です。
原文:A Complete B2B SEO Strategy Guide
(著者: Bill Widmer / 原文の最終更新日:March 2, 2022)
※フルスピード註:この記事は2022年3月2日時点の記載をもとに翻訳しています。Ahrefs公式ブログの記事は今後追記・再公開されることがありますことをご了承ください。

もしあなたが(Ahrefsのように)他の企業に商品やサービスを提供するビジネスを経営しているのであれば、Googleであなたの商品やサービスをどのように顧客の目に留まらせるか悩んでいることでしょう。

幸いなことに、私たちは長年この仕事を続けているので、B2BのSEO戦略について1つか2つ学んできました。今日は、独自のSEO戦略をステップ・バイ・ステップで実行する方法を学ぶことにしよう!

このガイドでは、以下を取り上げます:

B2B SEOとは何か?

B2B SEO(企業間検索エンジン最適化)とは、Googleのような検索エンジンでキーワードで上位に表示されるように、ウェブサイトのページを作成し、最適化するプロセスです。

B2B SEOはB2C SEOとどう違うのか?

上記の定義から分かる通り、B2B SEOはB2C SEO(企業対消費者の検索エンジン最適化)とそれほど大きな違いはございません。読者層は異なることもありますが、要するに、経営幹部や管理職を対象としているからこそ、プロセスはほとんど同じです。

どんなSEO戦略も基本的なステップがあります:

  1. ターゲットとする顧客がGoogleで検索しているキーワード(あなたが提供するものに関連するもの)を見つける。
  2. 検索に最適なページを作成する。
  3. それらのページへのリンクを構築する。

そして、これらがこのガイドで学ぶ内容なのです。

3ステップのB2B SEO戦略

現在、オーガニック検索からの月間推定訪問者数は130万人です。


Ahrefsのサイトエクスプローラーのデータ。

それでは、シンプルな3つのステップからなるB2B SEO戦略をご紹介しましょう:

  1. ターゲット顧客が検索しているキーワードを見つける。
  2. キーワードに合わせたコンテンツの企画、作成、最適化を行う。
  3. ページへの被リンクを獲得する。

ステップ1.ターゲット顧客が検索しているキーワードを見つける

顧客が何を求めて検索しているのかを知らずして、SEO戦略を立てることはできない。優れたキーワードリサーチが、ROIをプラスにするか、ビジネスに利益をもたらさないランキングに時間とお金を浪費するかの分かれ目なのです。

キーワードリサーチはいくつかの方法で行うことができますが、最初のステップは競合他社がどのキーワードでランクインしているかを調査することです。以下はその手順です:

  1. SEOに投資している競合他社を見つける
  2. ランキングを見る

この段階で、シードキーワードと呼ばれる基本的なキーワードを考えます。これらは、あなたの顧客があなたのビジネスに関連するキーワードでGoogleで検索する可能性が高い言葉です。

例えば、ビジネスオーナーが美しいデザインを簡単に作成できるソフトウェア(Canvaのような)を販売している場合、以下のようなキーワードから始めることができます:

  • フォトエディター
  • ロゴメーカー
  • グラフメーカー
  • GIFメーカー

あなたの顧客があなたの商品を見つけるためにGoogleで入力する最も基本的な単語を考えてみてください。

5~10個のシードキーワードのリストを作成したら、それらのキーワードをAhrefsのキーワードエクスプローラーに差し込みます。そして、トラフィックシェアの下にある「ドメイン別」タブをクリックする。これが検索競合を見つける方法です。

Design HillGraphic SpringsTailor Brandsは、Canvaの潜在的な検索競合のようです。

あなたのシーズ・キーワードを差し込むと、何が出てきますか?これらの検索競合のURLをスプレッドシートに入れましょう。各シードキーワードについてこれを繰り返すだけです。

次に、Ahrefsのコンテンツギャップツールを使って、競合がランクインしているキーワードの中から、自分もターゲットにできるキーワードを探しましょう。あなたのウェブサイトをAhrefsに接続し、サイドバーの「コンテンツギャップ」をクリックします。

このツールに競合他社を次のように入力します:

「キーワードを表示」をクリックすると、競合他社のウェブサイトがランクインしているが、あなたのウェブサイトはランクインしていないキーワードのリストが表示されます。

有望そうなキーワードがあれば、新しいタブを開いてGoogleで検索し、現在の検索結果を見ます。これにより、そのキーワードでどのようなコンテンツがランキングされているかがわかリます。

例えば、上のリストから “discord logo “と検索してみると、これはターゲットにするにはあまり良いキーワードではないようです。Discordのロゴをダウンロードしたい人がほとんどだと思われます:

しかし、下にスクロールしてみると、競合他社がDiscordロゴの作成ガイドというキーワードでランクインしているのがわかります:

これは2つのことを意味しています:

  1. 人々は “discord logo “と検索するとき、ロゴメーカーを探しているかもしれない
  2. 同じようなランディングページを作れば、このキーワードでもランクインできる可能性がある。

この情報に基づいて、このキーワードをターゲットにする可能性のあるキーワードのリストに追加します。Ahrefsでリストを作成する方法は以下の通りです:”キーワードの概要” ページで、”+ Add to “ボタンをクリックし、”Keywords list “にカーソルを合わせ、”+ New list “をクリックする。

重要度に応じて3つのリストを作ることをお勧めします:

  1. 重要度の高いキーワード – 高収益が期待できるキーワード。まずこれらをターゲットにする。
  2. 重要度の低い キーワード – 利益を得る可能性が低いか、利益を得るまでに時間がかかるキーワード。しかし、将来的にはこれらのキーワードをターゲットにしたいと思うかもしれない。
  3. リンクビルディング – 統計的なキーワードや、他の記事がリソースとしてリンクするような情報ページなど、自然なリンクを多く受けるキーワード。

例えば、”discord logo “というキーワードは、重要度の低いキーワードです。このキーワードで検索している人の何割が、実際に自分のロゴを作るツールを探しているのか、それともDiscordの実際のロゴをダウンロードしたいだけなのかがわからないからです。

あるキーワードの利益の可能性を判断するもう一つの方法は、CPC列である。CPCが高いということは、そのキーワードから多くの収益が上がっていることを意味します。“Discord logo “のCPCは0.70ドルなので、おそらくあまり収益性は高くないでしょう。

補足
高いCPCは潜在的に高収益のキーワードのシグナルとなり得るが、それだけが決定要因であるべきではない。例えば、「seo services」というキーワードのCPCは25ドルです。しかし、AhrefsはSEOサービスを提供していないため、Ahrefsのウェブサイトではこのキーワードをターゲットにしません。

次のステップに進む前に、重要度の高いキーワードとリンク構築キーワードの例を見てみましょう。

キーワード「フィットネス ロゴ」は潜在的に重要度の高いキーワードです。検索ボリューム(4,700)もあり、CPC(3.00ドル)もかなり高いです。

SERPを見ると、フィットネスビジネス向けに自分でロゴをデザインできるツールが存在します。Canvaは「フィットネスロゴ」をターゲットとしたランディングページを作成し、最適化すれば、このキーワードでランキングし、それなりの収益を得る可能性が高まります。

最後に、リンク構築に関連するキーワードの例として、「フォントの組み合わせ」が挙げられます。Canvaは、フォントの組み合わせに関するガイドを作成し、2,300以上の異なるウェブサイトからのリンクを受けています。

Ahrefsのサイトエクスプローラーのスクリーンショット。

もちろん、これらのリンクを獲得するためにアウトリーチ活動を行った可能性もありますが、大部分のリンクは他のブロガーやウェブサイトから自然に生成されており、Canvaのガイドは読者にとって有益なリソースとして活用されています。ガイドの被リンクを見てみると、自然なリンクがたくさん見られるからです。

リンク構築キーワードは長期的な戦略であり、新しいウェブサイトにとっては優先順位が低いことに留意すべきです。これは一般的に、それなりのドメインオーソリティが必要なためです。

次に、Ahrefsのコンテンツギャップツールからすべてのキーワードを調べ、3つのリストそれぞれについて少なくとも5~10個のキーワードを見つけるようにしましょう。

それでもキーワードを見つけるのが難しい場合は、キーワード・リサーチに関するこの詳細なガイドをご覧ください。正しいキーワードの見つけ方について、さらに詳しく解説しています。

ステップ2.コンテンツの計画、作成、最適化

適切なキーワードを見つけたら、SEO戦略を計画し、実行するのに役立つスプレッドシートを作成してみましょう。このスプレッドシートのテンプレートを使いながら進めていくと良いでしょう。

最初に、3つのキーワードリストをエクスポートします。その後、キーワード、検索ボリューム、KD、CPCの列をコピーし、スプレッドシートに貼り付けます。こうなります:

次に、他の列を理解し、情報を記入していきましょう。最初に、優先度の列は、各キーワードがどのカテゴリー(高、低、リンク構築)に属するかを示しています。

次に、3つの列は、検索意図の「3つのC」を表しています:

  1. コンテンツタイプ
  2. コンテンツ形式
  3. コンテンツの角度

検索意図とは、検索クエリの背後にある理由です。言い換えれば、このユーザーはなぜこの検索を行ったのか?何を学びたかったのか?購入を検討していたのか?それとも特定のウェブサイトを見つけたかったのか?

キーワードの検索意図を理解することは、そのキーワードを最適化するために重要です。意図を理解しないままページを最適化しても、順位が上がらないことがあります。

検索意図を判断する方法の基本を説明しましょう。より深く理解するには、検索意図に関する完全ガイドをお読みください。

1.コンテンツタイプ

コンテンツタイプは以下のいずれかになります:

  • ブログ記事
  • 製品ページ
  • カテゴリーページ
  • ランディングページ

「フィットネスロゴ」というキーワードで、検索結果はすべてランディングページです。例えば、「フィットネスロゴ」で検索し、最初の結果をクリックすると、以下のような内容が表示されます:

このページでは、編集やダウンロードができるプリメイドのフィットネスロゴが表示されています。スクロールすると、フィットネスロゴに関する情報や会社のサービス、ソフトウェアについての説明が表示されます。

次に、2番目の結果を見てみましょう:

この会社は少し異なるアプローチをしています。ページの上部にはフォームといくつかのテキストが表示されていますが、スクロールするとロゴのサンプルとサービスに関するテキストが表示されます。

3番目の結果は、最初の2つとほぼ同様です:

このSERPリサーチの目的は、あるキーワードに対してGoogleがどのようなコンテンツを求めているかを確認し、同じようなものを作成できるようにすることです。

ただし、注意点として、コンテンツを単純にコピーするのではなく、Googleが求めているコンテンツを理解し、それを元に独自のコンテンツを作成することが重要です。つまり、ロゴやロゴデザインの例を示すページがランキングされているならば、それからアイデアを得て自分のコンテンツを充実させるべきです。検索ユーザーが求めている情報を提供することが、ランキングに繋がるポイントです。ロゴの例を示さないページだけのコンテンツを制作すると、ユーザーが望む情報を提供できないため、検索ランキングが上がりにくくなります。

2.コンテンツ形式

コンテンツ・フォーマットはブログ記事にのみ適用されるので、「フィットネス・ロゴ」は分類する必要はありません。しかし、いくつかのアイデアを提供するために、これらの6つの書式スタイルはブログ記事で最も一般的です:

  • ハウツーガイド
  • ステップバイステップのチュートリアル
  • 投稿一覧
  • オピニオン
  • レビュー
  • 比較

例えば、ステップ1で説明した「フォントの組み合わせ」というキーワードは、相性の良いフォントの組み合わせを30個挙げているので、リスト投稿になります。

3.コンテンツの角度

コンテンツのアプローチは、上位ランクの投稿やページの独自の特徴です。それは、検索者が特定のキーワードで検索した際に何を求めているかを理解する手助けをしています。

例えば、「フィットネスロゴ」で検索すると、2つの一般的なアプローチが見られます:

  • フィットネスロゴメーカー
  • フィットネスロゴのアイデア

この情報から分かることは、ランキングを向上させるためには、フィットネスロゴメーカーツールを提供するページまたはフィットネスロゴのアイデアに関するリスト投稿が必要であるということです。この角度は厳密なルールではありません。しかし、タイトルタグと メタディスクリプションに含めるとよい具体的な文言のヒントを与えてくれるでしょう。

コンテンツ・アングルの使い方については、検索意図の完全ガイドをお読みください。

スプレッドシートに記入する

スプレッドシートのすべての列の意味を理解したところで、SERPリサーチを終了します。
そして、各キーワードの不足しているデータを埋めましょう。

こんな感じです:

ページの概要、下書き、公開

ターゲットとするキーワードがすべて決まったら、次のステップは実際にサイトのページを作成することです。この記事でその全工程を説明するのではなく、SEOコンテンツの作成ガイドを参照していただきたいです。

私たちの執筆プロセス全体をカバーしています:

  • 実績のあるトピックを見つける
  • 検索意図の分析
  • アウトラインを書く
  • 草稿を書く
  • 草稿を編集する
  • コンテンツを視覚的にアピールする
  • 魅力的なタイトルと説明文を書く
  • 投稿をアップロードする

ステップ3.アウトリーチとリンク構築

ページを公開した後、B2B SEO戦略の3つ目、そして最後のステップは、被リンクを構築することです。被リンクとは、他のウェブサイトからあなたのウェブサイトのページを指すリンクのことです。

このようなリンクを獲得することをリンクビルディングと呼び、被リンクは間違いなく最も重要なGoogleのランキング要素です。10億以上のページを調査した結果、ページがランクインしない最大の理由は被リンクの不足であることがわかりました。

リンクを構築する方法はたくさんあります。ここでは、そのいくつかをご紹介します:

ここでそれぞれの説明をするよりも、上のリンクをクリックして詳細をご覧ください。リンクビルディングや、良い被リンクとは何かについてもっと深く知りたい方は、リンクビルディングの完全ガイドをお読みください。

まとめ

この時点で、あなたは戦略の最初から最後までを見たことになります。しかし、B2BのSEO戦略を実際に見たわけではありません。

SEOをうまく活用している以下のB2B企業のウェブサイトやブログをチェックすることをお勧めします。うまくいけば、インスピレーションや指針となるでしょう。また、彼らの戦略をより深く理解するために、Ahrefsサイトエクスプローラーにプラグインすることをお勧めします。

記事を書いた人

Bill Widmer
デジタル・ノマド歴8年以上のビルは、SEOとコンテンツ・マーケティングを駆使して世界を旅し、資金を調達することを使命としている。

  • ・コンテンツが少なく、Webサイトのアクセスが伸びない。
  • ・競合サイトに検索順位で後れを取っている。
  • ・リンク獲得ができず、Webサイトが評価されない。
  • ・お問合せや資料請求のコンバージョンが増えない。

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