この記事はAhrefs公式ブログの日本語訳です。
原文：The Best of Ahrefs’ Digest: April 2024
（著者：Si Quan Ong、Reviewed by Joshua Hardwick / 原文の最終更新日：July 8, 2024）
※フルスピード註：この記事は2024年7月8日時点の記載をもとに翻訳しています。Ahrefs公式ブログの記事は今後追記・再公開されることがありますことをご了承ください。
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2024年4月に配信した記事の中で、個人的なお気に入りを簡単にまとめると次のようになります。※フルスピード注：原文では見出しがそのまま記事リンクとなっていますが、翻訳版では見出しとは別にリンク先を設置しています。
2024年6月のおすすめ記事
匿名情報源が、リークされた何千ページものGoogle検索APIドキュメントを共有。SEO関係者は全員見るべき。
著者：Rand Fishkin
要約
誰かがRand氏と、Googleの内部「コンテンツ API ウェアハウス」から取得されたと思われる、14,014 個の属性（API機能）を含む、2,500ページを超えるAPIドキュメントを共有しました。
この記事で学べること
もちろん、6月最大の記事は Google の漏洩に関するものです。このドキュメントから私が学んだことは次のとおりです。
- Googleは、ランキングシステムにカウントしたくないクリックを除外し、カウントしたいクリックを含める方法を持っているようです。また、クリックの長さも測定しているようです。
- GoogleはChromeを使用してクリックストリームデータを生成します。
- Googleは旅行、COVID、政治などのデリケートなトピックにはホワイトリストを使用しています。
- EWOKの品質評価者によって生成されたスコアとデータは、単なる実験のトレーニングセットではなく、Google の検索システムに直接組み込まれる可能性があります。
- Googleはクリックデータを使用して、ランキングにおけるリンクの重みを決定します。
アルゴリズムの秘密：Google検索の内部エンジニアリング ドキュメントがリーク
原文リンク：Secrets from the Algorithm: Google Search’s Internal Engineering Documentation Has Leaked
著者：Mike King
要約
Rand氏はその文書をMike King氏と共有し、Mike氏はリークされた文書を徹底的に調査しました。
この記事で学べること
この長い記事から私が得た、短い教訓は次のとおりです（読み終えるにはコーヒーが一杯必要かもしれません）：
- はい、Googleはクリックを使用します。
- はい、Google サンドボックスがあるようです。
Googleの検索アルゴリズム内部資料リークについて、SEO専門家たちは大胆な推測を展開している
原文リンク：Google Documents Leaked & SEOs Are Making Some Wild Assumptions
※フルスピード注：この記事の翻訳版を公開しています。
著者：Patrick Stox
要約
SEO業界の問題は、誰もが何かのほんの一部を取り上げ、それをより大きな真実に変えてしまうことです。Patrick氏は事実を正します。
この記事で学べること
リークされた API ドキュメントに何かが含まれているからといって、それが Google のランキング要因になるわけではありません。SEO 担当者が、自分の意見や偏見に有利な仮定を立てている可能性の方が高いのです。
最近のGoogleアップデートが、優れたSEOに与える悪影響：50サイトのケーススタディ
原文リンク：How Recent Google Updates Punish Good SEO: 50-Site Case Study
要約
Cyrus Shepard氏は、最近の Google アップデートが一般的な SEO 手法をターゲットにしているかどうかを調べる調査を実施しました。
この記事で学べること
Cyrus Shepard氏の調査で見つかったものは次のとおりです：
- 負けたサイトは、勝ったサイトよりもページあたりのアンカーテキストのバリエーションが多い傾向がありました。
- 負けたサイトは勝ち組サイトよりも頻繁に（そう、もっと頻繁に！）コンテンツを更新しているようでした。
- 平均すると、負けたサイトは勝ちたサイトよりも構造化データを多く使用していました。
文章をより良く書く方法：2年間の猛勉強から学んだ43のこと
原文リンク：On Writing Better: 43 Things I Learned from My Insane 2 Years of Study
著者：Nat Eliason
要約
Nat Eliason氏は、すべての仕事を辞めて、新しい著書「Crypto Confidential」を素晴らしいものにするために全力を尽くしました。彼は、自分が学んだことすべてをこの記事に凝縮しました。
この記事で学べること
私が気に入ったヒントをいくつか紹介します：
- はい、でも、いいえ、そして — 登場人物は、シーンで自分が望んでいるものや、手に入れようとしているものを正確に手に入れるべきではありません。その代わりに、望んでいるものを手に入れるべきですが、予期しない結果が伴う必要があります。あるいは、望んでいるものを手に入れず、さらに予期しない結果が伴う必要があります。
- 感情的な状況や会話を書くなどの特定スキルを構築するために、ミニライティング プロジェクトを実行しましょう。
- 誰かに編集を依頼する前に、どこが間違っていると言われるかを書き留めて、比較してみましょう。
- 読者は何かが間違っているという点では正しいですが、それを修正する方法については間違っています（読者自身が専門家でない限り）。
- 既存のドキュメント内の下書きを編集しないでください。新しいドキュメントを作成し、最初からやり直してください。
2024年5月のおすすめ記事
HouseFreshはGoogle 検索結果から事実上消えてしまった。いったい何があったのか？
原文リンク：HouseFresh Has Virtually Disappeared From Google Search Results. Now What?
著者：Gisele Navarro, Danny Ashton
要約
HouseFresh による、Googleが独立系サイトを潰している方法に関する前回の記事（3月に紹介）の更新版。
この記事で学べること
大手パブリッシャーによる大規模サイトは、小規模サイトを圧倒するために「キーワード スウォーミング」と呼ばれるSEOコンテンツ戦略を使用しています。その仕組みは次のとおりです：
- 大規模サイトは、特定の価値ある用語や特定のトピックで Google に定着した小規模サイトを特定します。
- 彼らは複数のポートフォリオサイトで、同じトピックに関する 10 件以上の記事を公開しています。
- それらは、それらのトピックに関する小規模サイトの足場を奪います。
TIPIフレームワーク
原文リンク：The TIPI Framework
著者：Bryan Casey
要約
IBM がコンテンツ戦略を構築し、計画する方法を解説しています。
この記事で学べること
私は、トピックと製品やサービスとの関連性を判断するためにブライアンが作成した、「トピック ブルズアイ」フレームワークが気に入っています。※フルスピード注：「ブルズアイ」とは、標的の中心円にあたる部分。この中心に当てるという意味も含みます。
検索クエリが的に近いほど、コンバージョン率が高くなる可能性が高くなります。
米国のSEO求人市場の現状：2024年第1四半期
原文リンク：State of the SEO Job Market: Q1 2024
著者：Nick LeRoy
要約
米国におけるSEO担当・専門家の求人件数は、2023年と比較して2024年第1四半期には37%減少しました。
この記事で学べること
AIと迫りくる経済不確実性のせいで、SEOの仕事は以前よりも不安定になっているようです。しかし、これはSEOが死んだことを意味するものではありません。
Bryan Casey氏はこう書いています。「検索はウェブから切り離すことはできません。検索はウェブのオペレーティングシステムなのです。」検索は常に存在し、したがってSEOも常に存在します。その形式は変化する可能性があり、それに適応できるかどうかは私たち全員にかかっています。
インターネットの熱死
原文リンク：Heat Death of the Internet
著者：Takahē
要約
現在のインターネットに関する、思わず涙がこぼれてしまう短い「物語」。
この記事で学べること
この記事は私に強い衝撃を与えました。私が若くて世間知らずだったからかもしれませんが、人々ができるだけ多くのお金を搾り取ろうとするのではなく、楽しみのために何かを作っていた初期のインターネット時代が懐かしいです。
2024年4月のおすすめ記事
第3四半期の詳細：デジタル業界の巨人たちのSEO戦略を、四半期ごとに詳細に分析
原文リンク：Detailed Q3: Analysing The SEO Playbook of Digital Goliaths In-Depth, Every Quarter
著者：Glen Allsopp
要約
SEO の最大手企業が何をしているのかに関する、Glen氏レポート第三弾です。
この記事で学べること
大手サイトのほとんどは、次のいずれか、または両方を行っているようです。
- 他のウェブサイトを買収してポートフォリオに追加したり、他の分野に進出したりしています。たとえば、North Star Network は SportsMole を 7 桁の金額で買収し、暗号通貨取引所 Bullish は CoinDesk を 7,500 万ドルで買収し、Valnet は CarBuzz を非公開の金額で買収しました。
- トラフィックソースを多様化して、Googleへの依存を減らすようにしています。
「牧場型」の SEO が、将来を見据えたコンテンツ戦略となる理由
原文リンク：Why Ranch-Style SEO Is Your Future-Proof Content Strategy
要約
あらゆる角度から情報を取り上げてまとめる、長々としたスカイスクレイパー（超高層ビル）のような投稿を書くのではなく、ユーザーの検索ジャーニーに合わせて、細かくターゲットを絞ったコンテンツに分割することを提案しています。※フルスピード注：Ranch-Styleを「牧場型」と訳しています。
この記事で学べること
私はBernard氏の楽しみを台無しにしたくはありませんし、私がただ愚かなだけかもしれませんが、牧場型SEO は、ロングテールのキーワードごとに記事を書いていた昔を思い出させるようです（ただし、アルゴリズムを操作するのではなく、情報の利得を追加することに重点を置いています）。
とはいえ、私が観察したところによると、SERP はますます断片化しています。おそらくユーザーは、欲しいものを見つけるために、ドストエフスキーの小説みたいに長い記事や貧弱な検索結果をスクロールしなければならないことにうんざりしており、そのため検索を絶えず絞り込み、多くのクエリの意図を変えているのでしょう。
マーケティングはまさにサイクルです。
あなたの防御壁は、あなた自身
原文リンク：You Are Your Moat
要約
生成 AI によって作られた、忘れられがちなコンテンツから抜け出すためのアイデアを 5 つ紹介。
この記事で学べること
Amanda氏の主張はこうです。「あなた自身、つまりあなたの経験、観察、きっかけ、知識は、AI に取って代わることはできません。ですから、目立つコンテンツを作りたいなら、自分自身を”灯台”として活用しましょう。」
Morgan Housel氏は、これを「利己的な執筆」と呼んでいます。YCombinator の創設者、Paul Graham氏は、有用な執筆に関する投稿で同じことを書いています。「読者の代理人として自分自身を使ってください。」
生成 AI（および SGE）がほとんどのキーワードを処理できるようになった今、キーワードをターゲットにする以外に何ができるでしょうか。これは私がずっと考えてきたことですが、その答えは「何か面白いものを書く」ということのようです。そして、これは単に自分の直感に従うだけでできます。
特に、私も自分と同じような人のために書いています。私が面白いと思うものは、他の人にとっても面白いはずです。
情報利得
原文リンク：Information Gainz
著者：Kevin Indig
要約
私たちは皆、模倣コンテンツよりも優れたコンテンツを作る必要があることに同意しています。しかし、ほとんどの人は依然としてまったく同じ方法でコンテンツを作成しています（生成 AI の登場により、さらに悪化している可能性があります）。
この記事で学べること
将来的にSERPへランクインすることを目的に優れたコンテンツを作成するには、コンテンツを製品のように扱う必要があります。
- ユーザーインタビュー（検索ボリュームではありません）に基づいて、トピックに優先順位を付けましょう。
- 本当に重要な質問に答えるために、その分野の専門家を雇ってください。
- ページスクロール深度、ヒートマップ、セッション記録、サイト滞在時間と平均読み取り時間などの指標を使って、定量的指標を監視し、定性的な調査を検証しましょう。
2024年3月のAherfsダイジェストおすすめ記事
わずか16 社が、世界の Google 検索結果を独占している理由
原文リンク：How 16 Companies are Dominating the World’s Google Search Results
著者：Glen Allsopp
要約
Glen氏の調査によると、588 のブランドを代表するわずか 16 社が、Google から毎月 35 億 （そう、10 億！）のクリックを獲得していることがわかりました。
この記事で学べること
Glen 氏はこのレポートで、検索を支配しているブランドの多くがミニ著者略歴を追加しているという事実など、実務に使えそうなアイデアをいくつか指摘しました。
このアイデアは、UX とEEAT の両方の観点から非常に理にかなっています。私はすでにチームに提案しており、ブログに実装する予定です。
Google が私たちのような独立系サイトをどうやって殺しているのか
原文リンク：How Google is Killing Independent Sites Like Ours
著者：Gisele Navarro, Danny Ashton
要約
大手パブリッシャーがアフィリエイト事業に参入し、あらゆるものの「ベスト（おすすめ）」リスト記事を発表しています。そして、製品を徹底的にテストしていないにもかかわらず、Google の上位ランキングを独占しています。その結果、本物のレビューサイトが苦境に立たされ、Google はコンテンツの多様性を急速に失っていると、Gisele氏とDanny氏は主張しています。
この記事で学べること
私は独立系サイトに対して非常に同情しています。それらのサイトの中には最善を尽くしているものもありますが、残念ながら、喜んでスパム行為を行っている何千ものサイトと一緒くたにされてしまいます。
あまり聞きたくはない話とは思いますが、Google にとっては多様性よりも SERP に大手サイトが表示されることのほうがメリットが大きい、というのが実情です。大手ブランドの結果こそが、ユーザーが実際に求めているものである可能性が高いからです。概して、人々は地元の店やファーマーズマーケットよりも、ウォルマートや ALDI で買い物をすることを好みます。
そうは言っても、私は、詐欺や質の低いジャーナリズムに貢献している疑わしい寄稿モデルを持つForbesが、これほど高額の報酬を受けるべきではないという点では、ほとんどの人の意見に賛成です。
10,000件の製品レビュー検索結果を独占するディスカッションフォーラム
原文リンク：The Discussion Forums Dominating 10,000 Product Review Search Results
著者：Glen Allsopp
要約
Glen氏は 10,000 個の「製品レビュー」キーワードを分析し、次のことを発見しました。
- そのうち 7,702 件 (77%) に「ディスカッションとフォーラム」の SERP フィーチャーが存在しました。
- そのうち97.5%にRedditが存在していました。
- 現在、Reddit の上位スレッドの 51% で、トップコメントがスパムになっています。
この記事で学べること
昨年のコアアップデート以降、Google が Reddit を強力に宣伝したことで、悪徳 SEO 業者やマーケターがすでに Reddit にスパムを送り始めていることは、誰も驚くことではありません。そして、ご存じのとおり、Reddit のモデレーションはボランティアによって行われており、当然ながら、彼らには追いつくことができません。
この二次的影響がどのようにして Google の賢明な頭脳から完全に逃れたのかはわかりませんが、外から見ると、Google はある程度屈服したように感じられます。
私は予測を立てるタイプではないですし、次に何が起こるか全く分からないのですが、Glen氏の意見には同意します。Google の結果はこれまで見た中で最悪です。Google が自らを正してくれることを願うしかありません。
ウェブ上でトラフィックを送信しているのは誰か？その量は？ Datos と SparkToro による新しい調査
原文リンク：Who Sends Traffic on the Web and How Much? New Research from Datos & SparkToro
著者：Rand Fishkin
要約
上位 170 サイトへの米国Web参照トラフィックの 63.41% は、Google.com を起点としています。
この記事で学べること
我々の不満にもかかわらず、Google は依然としてトラフィックを獲得する主なプラットフォームです。だからこそ、我々は皆、Google が自らを整理し、うまくやってくれることを望んでいます。
しかし、この投稿を見て、トラフィックを誘導すべきチャネルは Googleだけであると考えるのも間違いです。Rand氏の後のブログ投稿で、「他の流入経路への投資が実際の価値を生み出しているのに、Google に帰属させる、または流入の功績を帰属させないように注意してください。」と、明確にしています。
過去数回のコアアップデートから、多くのアフィリエイトマーケターがこの教訓を学んだと思います。トラフィックのすべてを 1 つのチャネルに頼るのは得策ではありません。ブランドの認知度、関心、需要を高めるには、他のプラットフォームを使用する必要があります。
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著者プロフィール
Si Quan Ong
コンテンツマーケッター @ Ahrefs 。私は過去 6 年間デジタル マーケティングに携わっており、アジアで開催される業界最大のカンファレンスのいくつか (TIECon および Digital Marketing Skill Share) で講演しました。また、個人のブログで書籍の概要をまとめています。
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