日本語版本文:
サムネイル出典:原文サムネイルより。
この記事はAhrefs公式ブログの日本語訳です。
原文:On-Page SEO: An Actionable Guide
(Joshua Hardwick / 原文の最終更新日: April 5,2020)
フルスピードによるこの記事の要約:
- オンページSEO(内部対策)は、検索意図を意識して最適化することが重要です。
- 内部対策としてタイトルやメタディスクリプションにキーワードを使う、と聞いたことはあるでしょうか。では、altタグや分かりやすいURL生成にも気を配っていますか?
- よりテクニカルな内部対策をする場合、スキーママークアップやページの表示速度も意識して、クリックされやすくブラウザバックされにくいページを目指しましょう。
皆さんは自分のWebページを最適化する方法を知りたいでしょうか? そうであれば、ここがそれを知る場所です。
ランクインしたいキーワードを念頭に起きましょう。
あなたはすでに素晴らしいコンテンツを持っているかもしれません。
では、どのようにそのページを「最適化」して、Googleがそれをどういうものか理解させるだけでなく、検索結果の1ページ目に配置する価値があると認識できるようにすればいいでしょうか?
それは思ったよりも簡単です。以下の動画は、まさにそれを行うための実用的なアドバイスです。
ですが、まず最初に、オンページSEOとは何かを理解しているかどうかから確認しましょう。
動画でも、オンページSEOについて解説しています
- オンページSEO(内部対策)とは何か?
- オンページSEOのコツ1. 「検索意図」を最適化してゲームに参加する
- オンページSEOのコツ2. ページの読み込み速度を確認しよう
- オンページSEOのコツ3. タイトル、メタディスクリプション、H1タグへ戦略的に目標キーワードを配置する
- オンページSEOのコツ4.短い説明URLを使用する
- オンページSEOのコツ5.画像にaltタグを使う(画像ファイル名を最適化する)
- オンページSEOのコツ6.(適切な)スキーママークアップでCTRを高める
- オンページSEOのコツ7.「話題の関連性」を高めて、Googleの作業を簡単にしてあげる
- オンページSEOのコツ8.コンテンツをシンプルで読みやすいものに保つ
- オンページSEOなのに「LSIキーワード」と同義語について言及しないのはなぜ?
- まとめ
オンページSEO(内部対策)とは何か?
オンページSEO(内部対策)とは、検索エンジンで上位表示されるように、Webページを「最適化」する方法を指します。最終目標は、Webサイトへのオーガニック検索流入を増やすことです。
ですが、この「最適化」プロセスには正確に何を含んでいるのでしょうか?
オンページSEOアドバイスの大部分は、タイトル内のキーワード、メタディスクリプション内のキーワード、H1のキーワードなどーページ上の完全一致キーワードの戦略的な配置にもっぱら焦点を当てているようです。
残念ながら、この種のアドバイスはかなり時代遅れです。
2018年、Googleはキーワードの意味を理解し、同義語となる関連キーワードを理解できるぐらい十分賢いです(これらについては後で詳しく説明します)。つまり、Webページで完全一致キーワードを戦略的に配置することにこだわる必要はありません。
それでも信じられないでしょうか?「最高の Apple コンピュータ(best apple computer.)」の上位の結果を見てください。
Ahrefsのキーワードエクスプローラーによる「最高の Apple コンピュータ」のSERP概要
上位10件の検索結果で、タイトルタグやURLに「コンピュータ」という言葉が入っているのは1件だけでした。
残りのページでは、以下について説明しています:
- 最高のMacBook;
- Mac購入ガイド;
- どのMacを買うべきか?
Googleは、「最高の Apple コンピュータ」を検索する際、本当に探しているのは新しいMacの購入に向けた情報であることを理解しています。
1999年頃のようなWebページ最適化を止める準備はできましたか?
8つのオンページSEOのヒントに従って実行してみましょう。
オンページSEOのコツ1. 「検索意図」を最適化してゲームに参加する
プレイヤーですらないのに、勝てるわけがありません。
説明させてください:
私がプロのバスケットボール選手になりたいとしましょう。
残念ながら、私の身長は5フィート3インチ(160cm)です(※)。
「欲しいものがあれば、手に入れろ!(訳者註:映画[幸せのちから]のバスケットボールシーンより)」という考え方には大賛成ですが……
……でも、どれだけ練習してスキルを「最適化」しても、LeBron(レブロン・ジェームズ、プロバスケットボール選手で身長は6フィート9インチ[206cm])のほうが6フィート8インチの私よりもわずかに有利な気がして仕方ありません。髪の毛の生え際が後退してきていますが、似たようなのはそれくらいです。
※訳者註:文章中で筆者の身長が異なりますが、これはスキルの最適化により身長に近くなるほど積み上げを行っても、実際のプロバスケットボール選手にはかなわないという意味合いを含んでいます。
訳者註:「彼の生え際後退は、自分がランクインするより早い」という記載。
以下が伝えたいポイントです:
私+バスケットボール=ありそうもない試合です。私は多くのコーチが探しているものを持っていません。ですから、私はおそらくチームに選ばれることすらないでしょう。ましてや、ゲームに勝つチャンスもありません。
それがSEOとどんな関係があるのか?
Googleは、チームのプレーヤー(Webページ)を選ぶコーチ(特定の検索クエリで上位表示を選ぶ存在)と考えてください。
もしあなたのコンテンツがプレイヤーとなる素材ではない場合ーつまり、検索者が探しているものではない場合ー(上位表示という)ゲームに参加することはおろか、(1位表示するという)勝利のチャンスすらありません。
では、検索者が何を望んでいるのか理解するには?
まあ、それはロケット科学のように複雑なものではありません。
たとえば、Googleに「プロテインパウダー 購入」と入力した人がこのような製品ページを見たいと思っていることは明らかです……
……または次のような製品カテゴリページ:
訳者註:たくさんのさまざまな製品購入ページのリスト(スクリーンショットでは、71品掲載されています)。
しかし、ここで推測に頼る理由はありません。
Googleのビジネスモデルは全体として、最も適切な結果を上位表示することに依存しています。その事実を利用するには、現在あなたの目標キーワードでランクインされているものに対して、自身の直観で有利な立場にできます。
では、「プロテインパウダー 購入」で、それをやってみましょう。
Ahrefsのキーワードエクスプローラーで表示されるSERP概要を経由して、Googleの「プロテインパウダー 購入」で上位にランクインしたページ
本能をゲット済み=(検索意図を)確認済み
商品とカテゴリのページはまさにGoogleが返すものであり、検索者が見たいページだと示しています。
注釈:皆さんはAhrefsのユーザーではありませんか? Googleで検索結果を直接確認して、検索意図を分析してみてください。
この「トリック」は、「検索意図」がそれほど明確ではない、あまり目立たないクエリで特に役立ちます。
事例:「自分のウェブサイトを宣伝する方法」。
これが情報提供のクエリであることは明らかですが、検索者は具体的に何を見たいのでしょうか? 彼らはステップバイステップで解説するガイド記事を見たいのでしょうか? それともさまざまな宣伝戦術のリストが欲しいのでしょうか? はたまた、全く違うものを求めているのでしょうか?
このスクリーンショットでは、上位ページが「無料の宣伝方法9選」「36個の無料で宣伝する方法」といった記事であると表しています。
(この検索結果では)Googleが圧倒的にWebサイトのプロモーション戦術についてリスト型記事を好んでいることがわかります。
このキーワード / 話題でランクインしたい場合は、そうした記事を作成する必要があります。Googleは、文字通り検索者が見たいものを伝えているのです。
実用的な行動方針:現在の上位ページを見て、検索意図をよく理解し、それに基づいて行動しましょう。それが、(検索で上位表示するという)ゲームに勝つチャンスを得る唯一の方法です。そこに属することのないページを無理やり押し込むのは、やめましょう。
オンページSEOのコツ2. ページの読み込み速度を確認しよう
Google検索で結果に出たページをクリックして、読み込まれるまでに時間がかかったことはありませんか?
皆さんが私のような人であれば、同じことをするでしょう:戻るボタンを押して、別の結果を選択してください。
読み込みが遅いページは煩わしいので、Googleは人々が戻るをクリックすると理解しているのではないでしょうか?
そのため、2010年のランキング要素にページ速度が入っています。
とは言え、2016年に大規模なオンページSEO調査を実施したとき、ページの読み込み速度と順位には、非常に小さな相関関係があるとわかりました。
訳者註:縦軸はページの表示速度(秒)、横軸がGoogleでの検索結果表示順位(1~10位)。このグラフは調査対象ページの中央値で作成されています。
それらについて言及すべきことは、2つあります:
まず、この研究は今から数年前に実施されたものえす。物事は常に変化します。Googleも最近はモバイルファーストインデックスの展開を開始し、モバイル向けページの速度が今後のランキング要素になることを確認しました。
2つ目は、検索エンジンのことを忘れたとしても、読み込みが遅いページはユーザーエクスペリエンスにとって明らかに悪いことです。読み込みに時間がかかりすぎるページは、ユーザーがすぐに「戻る」ボタンを押すでしょう。つまり、(検索結果で)1位表示でも、(読み込みが遅ければ)ページ閲覧やアクセスが発生しません。
ページ速度を向上させるには、まずGoogleのPageSpeedInsightsツールでWebページを確認しましょう。このツールはあなたのページを分析し、いくつか最適化のための提案をしてくれます。
プロによるコツ紹介
Google Pagespeed Insightsは、一度に1ページしかページ速度を確認できません。
そのため、Webサイトのページ速度を計測するプロセス全体が面倒で、時間がかかります。
この処理を高速化するには、Ahrefsのサイト監査(SEOアナライザーとも呼ばれます)など、専門的なサイト監査ツールの使用を検討してください。このようなツールは、すべてのページを一度にスキャンし、問題のあるページを強調表示してくれます。
訳者註:赤枠の部分は、読み込み速度が遅いページが88件、CSSの容量が多すぎるページが2件あると通知しています。動画で、Ahrefsのサイト監査の使用について詳しく知ってみましょう:
ページごとにページ速度を向上させる2つのヒントを紹介しましょう。
1.画像サイズを小さくする。WordPressのShortpixelのようなプラグイン(最大100画像 / 月まで無料)などを使って、画像をその場で自動的に最適化、圧縮しましょう。
2.無駄なHTMLを最小限に抑える。HTMLの文字全てをロードしておく必要があります。WordPressを使っている場合は、ビジュアルエディターではなくテキストエディターの使用を目指してください。これにより、ページに表示される無駄なHTMLの量を最小限に抑えることができます。より多くのWordPress SEOを学ぶ際はこちら。
また、サイト全体の速度を向上させることに取り組む必要があります。
それでも、ページ速度のみに執着しないでください。あるポイントに到達すると、余分なミリ秒を削減するためにたゆまぬ努力をしていても、ランクインには目立った影響がほとんど無いか、まったく無い可能性があります。
Googleによると、ユーザーの53%は読み込みに3秒以上かかるとページを放棄すると発表しています。そのため、私たちも原則としてページ速度は2秒以下を狙うことをおすすめします。
実用的な行動方針:画像サイズを縮小し、不要なHTMLを削除して、ページの読み込みをできるだけ速くしましょう。
オンページSEOのコツ3. タイトル、メタディスクリプション、H1タグへ戦略的に目標キーワードを配置する
私は、あなたが何を考えているかわかります:
2018年に「これはやるな」と言ったばかりじゃん!? なんで今になって、またこれを推奨しているんですか?
懐疑的な(そしておそらく少しイライラしている)読者 より
これはつまり:
私は、キーワードを戦略的に配置することが悪い考えだとは言っていません。ただ、それはオンページSEOの全てではありません。また、以前ほど重要なことでもないです。
ただ、目標とするキーワードをこれらへ含めること自体は……まだ意味があります。
私たちは、いつもAhrefsブログに公開された投稿でこれを行っています。
注釈:言うまでもありませんが、keywordsメタタグを使用する必要はありません。Googleはそれを考慮していません。このタグは空白のままにしておいてください。 ※訳者註:赤線を引いている箇所全てに「Free SEO Tools(無料 SEOツール)」と含めています。
ここでは、その重要な理由を2つご紹介します:
まず、2016年に200万のキーワードを調査したところ、完全一致キーワードの戦略的配置とランキングの間にはまだ小さな相関関係があることがわかりました。
次に、さらに重要なこととして、そのページがユーザの検索クエリに最も関連性の高い結果であることを検索者へ示すのに役立つという理由があります。
たとえば、新しいワイングラスを買うために、Googleで「ワイングラス」を検索するとします。以下の検索結果2件のうち、クリックする可能性が最も高いのはどれでしょうか?
Buy Glassware | SITENAME
mywebstore.com/glassware/
Looking for some new glassware? We’ve got all the glassware you need. We live and breathe glassware. #glassware. Seriously, buy some glassware from us? Please?
Wine Glasses | Glassware | SITENAME
mywebstore.com/glassware/wine-glasses/
Shop our versatile range of wine glasses. Red, white and rosé — we get ‘em all. Free shipping.
※訳者註:検索結果1の内容
ガラス製品を購入|サイト名
mywebstore.com/glassware/
新しいガラス製品をお探しですか?当店には皆さんがお求めのガラス製品を取り揃えております。私どもはガラス製品の販売に生きています。#glassware。正直な話、ガラス製品を買っていただけないでしょうか?よろしくお願いいたします。
※訳者註:検索結果2の内容
ワイングラス|ガラス製品|サイト名
mywebstore.com/glassware/wine-glasses/
当店の多彩なワイングラスをご覧ください。赤、白、ロゼーすべて揃っています。送料無料。
私にとっては後者の結果をクリックします。これは、タイトルに(ワイングラスという)キーワードが含まれており、検索クエリに完全一致するように見えます。
ただし、完全一致キーワードの挿入をコンテンツに強制すると、かなりスパム的で不自然に見える場合があります。これは、「キーワードツール 無料」というクエリなどをターゲットにしている場合に当てはまります。コンテンツの中に正確なフレーズがあると、かえって奇妙に見えます。
したがって、次のようなタイトルを書く方がはるかに良いでしょう;
以下に、重要なポイント解説をお送りします:
コンテンツには正確なキーワードを押し込まないでください。
あなたはしないでください、あなたのコンテンツに正確なキーワードを押し込もする必要があります。同義語、ストップワードを除外した単語(※)なども使えます。Googleは物事を理解するのに十分賢いのです。コンテンツが適切であるかどうか確認してください。
※訳者註:ストップワードとは、自然言語処理で検索対象外となる「the」「on」「is」などの単語。日本語の翻訳で省かれる冠詞や代名詞、「てにをは」などが該当します。
どうして私たちはこのことを知っているのか?
Google検索において、たった1つのキーワードでランク付けするページは事実上ないからです。上位ページのほとんどは、その他にも約1,000個のキーワードでランク付けされています。以下のスクリーンショットは、Ahrefsの検索エンジンインデックスガイドがランク付けされている、1,200以上のキーワードの一部です。
ここに表示されているキーワードが、実際のコンテンツに何個あるかわかりますか? ゼロなんです。
実用的な行動方針:目標キーワードをタイトルタグ、メタディスクリプション、H1など、意味のある場所に配置しましょう。完全一致でなくても心配しないでください。Googleは書かれた文章の意味を理解してくれます。
オンページSEOのコツ4.短い説明URLを使用する
以下のURLを見てください:
https://www.medicalnewstoday.com/articles/322345.php
URLを見ただけで、そのページの内容を教えていただけますか? たぶん無理かと。
では、これを見てください:
https://www.dietdoctor.com/how-to-lose-weight
このURLが、体重を減らすことについて書いたブログ投稿だと理解するのに、天才である必要はありません。説明的なURLの表示例からは、そのページを読めば何を期待できるのか分かります。
これがオンページSEOに適している理由は、いくつかあります。
まず、「オンページSEOのコツ3」でも説明したように、検索者は検索に使ったクエリに最も一致する検索結果をクリックする可能性がとても高いです。説明的なURLは、その効果を固めるのに役立ちます。
次に、説明的なURLには、目標キーワードが含まれる傾向があります。
重要な注意事項
相関関係 ≠ 因果関係です。
相関関係と考えられる理由は、人々がページへリンクするとき、ページのURLをアンカーテキストとして使用することが多いためです。
※訳者註:赤枠の「keyword-difficulty(キーワード難易度)」が、URLであると同時にそのままアンカーテキストとなり、リンク先記事の目標キーワードとして機能している例。
ですが、現在のURL構造で説明的なURLを作成できない場合はどうしたらいいでしょうか。サイト全体の再構築をしなければならないのでしょうか?
ここで、Googleのジョン・ミューラーによる発言を引用します:
それは非常に小さなランキング要因だと思います。ですから、本当に強制しようとするものではありません。そして、URLにキーワードが入るようにするためだけにサイトを再構築するのは、そう努力する価値があると言えるほどではないです。
言い換えれば、可能であればそれを行いましょう。もしできなくても、あまり心配しないでください。
また、URLの文字数とランキングには明確な相関関係があることがわかりましたので、できるだけ短くて簡単にしておくと良いでしょう。
訳者註:縦軸がURLの文字数、横軸がGoogleでの検索結果順位。グラフ数値は中央値です。
また、URLが長すぎると検索結果で切り捨てられてしまいます……
……これは分かりやすさを低下させてしまいます。
実用的な行動方針:できるだけわかりやすい、短くて簡潔なURLを目指しましょう。そこに目標キーワードを含められそうなら、(おかしく見えない範囲で)ボーナスポイントとして活用しましょう。
オンページSEOのコツ5.画像にaltタグを使う(画像ファイル名を最適化する)
ここで、驚くべき事実を紹介しましょう:
810万人(アメリカ国民の3.3%)のアメリカ人は、視覚障害を持っています。これらの人々は、スクリーン拡大機能やスクリーンリーダーに依存している場合もあれば、色覚異常の場合もあります。
言い換えると:検索エンジンユーザの約30人に1人が視覚障害を持っており、スクリーンリーダーを使用している可能性があるのです。
これがaltタグとどんな関係があるのでしょうか?
画像を説明するには、altタグを使用する必要があります。これは、画像の読み込みに失敗したときや、ページの訪問者がスクリーンリーダーを使用しているとき、このテキストが画面に表示される(または読み上げる)ためです。
HTMLのaltタグ構文は以下の通りです:
<img src=”/cute-cat.png” alt=”A picture of a super cute cat.”/>
代替テキスト(altテキスト)と画像ファイル名の両方で、画像をできるだけ正確に説明することを目指しましょう。結果として目標キーワードが含まれる場合は、なお良いです。ただし、目標キーワードの挿入を強制しないでください。
2016年に、200万のキーワードの結果を調査したところ、上位10件のページのうち50%でaltタグが入力されていないことがわかりました。また、altタグで目標キーワードを使ったこととランキングの間には、ごくわずかな相関関係がありました。
訳者註:縦軸がaltタグのページ内使用率、横軸がGoogleでの検索結果順位。グラフ数値は中央値です。
ただし、これは通常の検索結果を対象とした調査にすぎませんでした。
Google画像検索の場合、相関関係はおそらく非常に異なるでしょう。このツイートでジョン・ミューラーが説明しているように、altタグを使用するもう1つの理由を紹介します:
Alt text is extremely helpful for Google Images — if you want your images to rank there. Even if you use lazy-loading, you know which image will be loaded, so get that information in there as early as possible & test what it renders as.
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) September 4, 2018
altタグと画像SEOの重要性をさらに証明したいですか?
Google Search Consoleのレポートによると、私たちのブログに掲載している画像は、過去3ヶ月間でGoogle画像検索において、200万以上のインプレッションがあったと報告しています。このインプレッションは、Google画像検索からブログへ1,570クリックに変換されましたー膨大な量ではありませんが、こうした小さな流入もすべて役立ちます。
おそらく、皆さんも通常のSERP(検索結果の各機能)で、「イメージパック(検索結果に表示される画像枠のこと)」の結果も見たことがあるでしょう。
これは、ahrefs.comの画像がイメージパックのトップに表示された「bad link(不正リンク)」の例です。
「bad link」のイメージパック結果。
この画像は、不正なリンクとペナルティに関する詳細を書いた記事に載せたもので、以下のaltタグと画像ファイル名を設定しています。
ファイル名:bad-links.png
代替テキスト:bad link
「イメージパック」の結果にランク付けされている画像は、これだけではありません。Ahrefsのサイトエクスプローラーによると、他にも992キーワードでイメージパックとしてランクインしています。
こちらのオーガニックキーワードレポートは、イメージパックでランクインしているもののみに絞り込んであります。出典:Ahrefsサイトエクスプローラー
実用的な行動方針:すべての画像に説明的なaltタグとファイル名を付けましょう。それほど努力する必要はなく、ちゃんとやっておく価値があります。
オンページSEOのコツ6.(適切な)スキーママークアップでCTRを高める
スキーママークアップは、検索エンジンがページの内容をよりよく理解するのに役立ちます。
星による評価やレビュー、サムネイル画像を含むGoogle検索結果を見たことがあれば、スキーママークアップの効果を実際に見たと言えるでしょう。
説明として、スキーママークアップがある場合とない場合の同じ検索結果を紹介します:
スキーママークアップを使ったGoogle検索結果
スキーママークアップなしのGoogle検索結果
こうしたマークアップが、SERPにおいてWebページの「クリック可能性」を向上させる理由を理解するのは、天才でなくても分かるでしょう。人々はビジュアルに惹かれる傾向があるので、ページを目立たせるのに役立つものはすべてプラスの効果があるはずです。
ですが、スキーマを使用すると、それ以上のことができます……
オブジェクト、場所、事象など特定の言及したい項目をマークアップすることもできます。つまり、本を販売するWebページなら、スキーママークアップを使用して、それがeコマース製品ページであると指定できるだけではありません。さらに、書籍のタイトルや価格、ISBNコードなどを指定することもできるのです。
スキーママークアップは直接的なランキング要素ですか? 正確にはそうではありません。
ジョン・ミューラーがTwitterでその質問をされたときの返信を載せましょう:
There’s no generic ranking boost for SD usage. That’s the same as far as I remember. However, SD can make it easier to understand what the page is about, which can make it easier to show where it’s relevant (improves targeting, maybe ranking for the right terms). (not new, imo)
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) April 2, 2018
※訳者註:「スキーママークアップはランキング要因になるかどうか?」という質問に対して、「汎用的なランキング要因ではありません。過去に言ったことと同じです。ただ、SD(structured data markupの略)を使えばそのページが何のページか(Googleが)理解しやすくなり、関連性を示しやすくなります(検索結果の改善となり、より正しい形でキーワードに応じたランキングになるでしょう。)(なお、これは特に新しい内容ではありません)。
つまり、Webページのすべてにスキーママークアップをする必要があるということなのでしょうか?
もちろん違います。多くのページは、スキーママークアップの恩恵をあまり受けません。これを行うことで最も恩恵を受けるページに追加するだけです。
どのWebページがその対象となるかわからないでしょうか? あなたがターゲットにしている、主要なキーワードの上位ページを見てみましょう。上位ページの多くでスキーママークアップが追加されているなら、自分もそのページに追加するのが良いでしょう。
スキーママークアップの詳細については、リンク先をご覧ください。
実用的な行動方針:スキーママークアップを追加してSERPでのCTRを増やし、検索エンジンがWebページのコンテンツをよりよく理解できるようにしましょう。
オンページSEOのコツ7.「話題の関連性」を高めて、Googleの作業を簡単にしてあげる
ここでクイズです。
今、いくつか単語をリストアップしています。これらはすべて、おそらくほとんどの人が知っているであろう、簡単な料理を作るのに必要な材料と器具です。
以下のリストに基づいて、その料理が何か当ててみてください。
- 卵
- フライパン
- バター
- 塩
- コショウ
- へら
- チーズ
わかりましたか?(答えはここをクリック)
なぜ、このクイズがオンページSEOと関連しているのか疑問に思っているなら、答えは「文章ベースのインデックス」と「共起(または共起語)」と呼ばれるものに必要だからです。
技術的な解説のなんやかんやは混乱を招くので割愛しますが、基本的には、Googleが単語やフレーズの共起を通じて、そのコンテンツが伝えたい話題の関連性を、より適切に識別できるであろうという考えです。
たとえば、タイトルタグが「絶品なオムレツレシピ!」のページがあるとします。
Googleは、おそらくこれだけでもそのページが何かを推測できます。でも、あなたのページがこのタイトルの内容を全体的に言及していると分かれば、その推測は確実になります。
つまり、そのような言及ができているページであれば、オムレツのレシピ以外と認識される可能性は低いということです。
さて、ここからが本題です。
先ほどはすべての単語に言及しなかったため絶品オムレツレシピを書くことができなかったので、この例から実用的なヒントは持ち帰れません。
しかし別の例として、ビール醸造設備を販売しているクライアントと協力しているとしましょう。
同じページに「allgrain(麦芽でモルト作り)」、「grainfather(醸造メーカー)」、「attenuation(糖発酵度)」、「flocculation(凝集性)」などの単語を1ページ内に共起させ話題の関連性を高めるだけでは、まだビール醸造設備に関する知識が足りない可能性があります。
ここで、上位の結果が言及しているようなことを掘り下げて調査することが重要です。これは、Ahrefsのコンテンツギャップツールで行えます。
上位のページをこのツールへ貼り付けるだけで……
重要:下部のフィールドは空白のままにしてください。すべてのURLに「プレフィックス」モードを使用します。
……次に、「キーワードを表示」をクリックします。
以下のようなものが表示されます。
これらの単語やフレーズは同義語ではなく、話題に関連する言葉であることに注意してください。
推奨事項
超技術的に実践したい場合は、TF-IDF分析(※)を行うこともできます。※訳者註:文書内の単語について、出現頻度を分析する方法のこと。
実用的な行動方針:意味的に関連する単語やフレーズを含めて、ページの「関連性」を高め、ページが目標キーワードによる検索に対して、最適な結果であることをGoogleが理解できるようにしましょう。
オンページSEOのコツ8.コンテンツをシンプルで読みやすいものに保つ
汝の聴衆のために書くことが重要である。
ウィリアム・”SEO”スピア
この記事全体を、シェイクスピアの文体で書くとしたらどうでしょう。
ほとんどの人が「オセロ!」と言うよりも早く、「戻る」ボタンを押すと思います(※)。
※訳者註:オセロはシェイクスピア作の悲劇の一つ。
あなたは一人じゃありません。ほとんどのアメリカ人は、7年生または8年生の文章レベル(日本の中学1~2年生に該当)で読んでいます。つまり、シェイクスピアの文体はおそらく最も理解しやすい文体とは言えません。
とは言え、あなたが何を思っているかもわかります:で、これはオンページSEOとどんな関係が?
Googleは、ユーザーシグナル(滞留時間、ページ滞在時間など)を調べ、ランキングに影響を与えると考えられています。したがって、文章が複雑で理解しにくい場合、訪問者はまっすぐ「戻る」ボタンへ向かいます。この行動は、ユーザーシグナルにとって良くありません。
文章を美しくシンプルに保つヒントを、いくつか紹介します:
- 「大きな(仰々しい)」言葉は避ける。「近く」と言えるときは「近接」とは言わないでください。
- 短い文と段落を使う。これは文です。これです。この。何を意味するか分かりますか?
- 非公式な文体を保つ。あなたが普段話すような文体で書いてください。これは小論文ではありません(訳者註:堅苦しい文語体よりも口語体のように、わかりやすく簡潔に書こう、という意味)。
これらを手助けする、Hemingwayのようなツールを使うのも良いでしょう。
実用的な行動方針:シンプルで、わかりやすく(KISSの原則を意識しましょう)
オンページSEOなのに「LSIキーワード」と同義語について言及しないのはなぜ?
多くのオンページSEOガイドは、コンテンツ全体に「同義語とLSIキーワードを振りかけましょう」と言っています。これは悪いアドバイスです。
まずは同義語から、その理由を説明しましょう。
同義語:同じものを表す、またはほぼ同じ意味でありながらスペルが異なるフレーズのこと。たとえば、shut(シャツ)はclose(衣類)の同義語です。
これらの単語をコンテンツ全体に散りばめることの何が問題になのでしょうか? 何もありません。
私が気にしているのは、これを実施しようとして意識的に努力してしまう人のことで、その人たちにアドバイスしたいことがあります。
私が問題を抱えているのは、どういうわけかあなたがこれを行うために意識的な努力をするというアドバイスです。そこそこまともなライターなら誰でも、執筆の際に同義語を自然に使っています。
たとえば、これは最高のMPGパフォーマンスを備えた車に関するトップランクのページの抜粋です。スクリーンショットで強調表示されているのは、「車両(vehicleで表記)」という単語がある箇所ーこれは「車(car)」の同義語です。
著者はこの項目を書くとき、「同義語を振りかける」ために意識的な努力をしたと思いますか? それは疑わしいでしょう。
では、「LSIキーワード」についてはどうでしょうか。
LSIキーワード:別の単語と密接に関連するキーワードのこと。
車の例に固執して説明すると、車の「LSIキーワード」は、自律型、エンジン、燃料、ディーゼル、ガソリン、フェラーリなどの可能性があります。
注釈:LSIのキーワードはあまり重要ではありません。この記事ではあまり詳しく説明しませんが、詳細を知りたい場合は、BillSlawskiによる、 2つの記事(こちらとこちら)を読むことをお勧めします。
ここで、またしても同義語のときと同じ問題が発生しますーあなたがまともな作家であれば、これらの言葉は自然に現れます。余計な努力は必要ありません。それらの単語を書けそうにない場合はそれで問題ありません。無理に書く必要がないのです。
つまり、より明確に言うならば、あなたがこのようなもののために、わざわざ「最適化」すべきではないと考える理由は2つあります。
1. 本当に必要なことではありません。そもそもクラッキングコンテンツを書いた場合、すでにかなり「十分に最適化」されています。
2. そのような施策で時間を無駄にすべきではありません。一部のSEOを仕事にしている人は実験が大好きです。でも、私たちを含むほとんどのSEO担当者は、可能な限り簡単な方法で上位表示する方法を知りたいだけです。言い換えれば、この記事を読んでいるすべてのNick Eubanks(やあ、Nick!)のような立場で、実用的なアドバイスを探している人がおそらく何千人もいるでしょう。その人たちの役に立つのが、この記事の目的です。
※訳者註:Nick Eubanksはフットボール選手。この記事の冒頭でもプロバスケットボール選手にたとえながら説明していましたが、「プレイヤーとしてSEOという試合に臨む人たち」のことをこう呼んでいる、と解釈しています。
まとめ
オンページSEO(内部対策)は、いくつかのキーワードをメタタグに組み込むだけではありません。
本質は、検索の意図を実現し、検索者が望むものを提供することです。それが最も重要なステップです。それができなければ、いくら「最適化」をしても順位を上げることはできません。
とは言え、もちろん「ビッグG(Googleのこと)」の幸せを保つことは依然として重要です。
メタタグにキーワードを含める必要がありますか? はい、部分的に。ただし、それは必ずしも絶対に必要なわけではなく、パズルに使うピースーとっても小さなものです。
このガイドでは、他にもクールなオンページSEOのヒントを見逃していたかもしれません。そうであれば、皆さんのコメントで知ってみましょう(コメントは本社ブログのコメント欄にて確認いただけます)。
Joshua Hardwickーコンテンツ責任者@Ahrefs(またはわかりやすく言うと、私はブログで公開される記事がどれも素晴らしい品質だと保証するための責任者です)
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