この記事はAhrefs公式ブログの日本語訳です。
原文:Featured Snippets: A Shortcut to the Top of Google
(著者:Chris Haines / 原文の最終更新日:February 7, 2023)
※フルスピード注:この記事は2023年2月7日時点の記載をもとに翻訳しています。Ahrefs社公式ブログの記事は、今後追記・再公開される場合があります。
Google の検索結果で一気にトップへ上り詰めたい場合は、フィーチャードスニペットのために最適化することが近道かもしれません。
フィーチャードスニペットは、「掲載順位 0位」と呼ばれる場所で、通常のオーガニック検索結果の上に位置する、強調表示された検索結果のことです。
Google は、この形式が検索クエリに対する答えを出すのに役立つ場合に、フィーチャードスニペットを表示します。
では、どのような種類のフィーチャードスニペットがあり、どのようにしてそれらを見つけ、ポジションを盗み、その後も追跡していけばいいのでしょうか?
なぜ、フィーチャードスニペットを追いかける価値があるのか?
SEO には多くのチートコードはありませんが、フィーチャードスニペットはおそらくチートコードに最も近いものです。
その理由は次のとおりです。:
- 1 位よりも順位が高くなります– フィーチャードスニペットは、(テキスト・青色リンクの)オーガニック検索結果の上にあり、「0 位」に位置するためです。
- より大きな検索領域を制御できます– フィーチャードスニペットは標準の青色リンクよりも大きく表示されるため、この位置を獲得できればコンテンツにより多くの注目が集まります。
- Google による引用は正当性を意味します– Google があなたのコンテンツをフィーチャードスニペットとして引用することを選んだ場合、それはあなたの Web サイトのコンテンツに対し、Googleはある程度の信頼を示していると言えます。
- 検索クエリにはフィーチャードスニペットがよく含まれます – 200万件のフィーチャードスニペットを調査したところ、次のことがわかりました:
- 検索クエリの 12.3% に、フィーチャードスニペットが含まれています。
- ユーザー検索結果で行うクリックの 8.6% が、フィーチャードスニペットに移動します。
- フィーチャードスニペットの 30.9% が 1 位にランクインしています。
※フルスピード注:Ahrefs調査結果の翻訳記事はこちら。
フィーチャードスニペットは4種類
Google の検索結果に表示されるフィーチャードスニペットは(現在)4 種類あります。
- パラグラフ型のスニペット
- リスト型のスニペット
- テーブル(表)型のスニペット
- 動画型のスニペット
それぞれの見た目と概要について紹介しましょう。
1. パラグラフ型のスニペット
パラグラフ型(段落)のスニペットは、検索で知ろうとしているトピックの簡単な定義や回答を提供します。これらは、Google で表示される最も一般的フィーチャードスニペットの 1 つです。また、スニペットの重要なポイントを示すために、Googleは重要なコンテンツを青色で強調表示するようになりました。
以下は、Ahrefs が獲得したパラグラフ型スニペットの例です。
2. リスト型のスニペット
リスト型スニペットは、順序付き、または順序なしリスト(つまり、番号付きまたは箇条書きリスト) として表示されます。このタイプのフィーチャードスニペットは、何かを行う手順を示すステップバイステップのコンテンツで最も一般的な表示形式です。
Ahrefsが獲得した、番号付きリストのスニペットは次のようになります。
次に、順序なし(箇条書き)リストのスニペット例はこちらです。
3. テーブル(表)型のスニペット
テーブル型スニペットは、先ほどのスニペットほど一般的ではありませんが、表の形式がデータを表示する最適な方法である特定のトピックに表示されます。
以下は、AhrefsのGoogle 検索トップキーワードの記事で獲得できた、テーブル型スニペットの例です。
4. 動画型のスニペット
動画型のスニペットは動画サムネイルを取得し、検索結果に直接表示します。以下の例では、AhrefsのYouTubeチャンネルで公開している、初心者向けのリンク構築チュートリアルが動画型のスニペットとして選ばれています。
フィーチャードスニペットを見つけ、順位を盗んで、追跡するには
昨年(記事公開時)、私の Ahrefs 記事の約 37% に、フィーチャードスニペットが追加されたとわかりました。
どうやってそんなに獲得できたのでしょうか?
フィーチャードスニペットを獲得するために必要なことの大部分は、訪問者が好み、関心を寄せるコンテンツを作成することですが、(Ahrefsを使わなくても)フィーチャードスニペットを取得する可能性を高めるために最適化することもできます。
このセクションではフィーチャードスニペットを取得し、そのパフォーマンスを監視するために使える作業の内訳を紹介しましょう。
フィーチャードスニペットがどのキーワードで表示されるかを探す
Ahrefs を使えば、フィーチャードスニペットを含むキーワードを探したり、競合他社がどのようなフィーチャードスニペットを獲得しいるかをスパイしたりできます。
Ahrefsのサイトエクスプローラーを使って、Web サイト上のフィーチャードスニペットを見つける非常に簡単な方法は次のとおりです:
- まず、サイトエクスプローラーの検索バーに自社サイトのドメインを入力しましょう。
- まず、概要レポートが表示されますので左サイドバーからオーガニックキーワードレポートに移動してください。
- オーガニックキーワードレポートで、SERPフィーチャードフィルタをクリックします。
- ドロップダウン メニューからフィーチャードスニペットを選択し、 [適用] をクリックします。
- 次に、順位フィルタを「1-1(1位表示のみ)」に指定し、最後に[適用] をクリックします。
この手順で、サイトエクスプローラーに入力した 自社Web サイトが、フィーチャードスニペットで1位表示しているキーワードのリストのみを表示できます。
ビジネスにとって重要なフィーチャードスニペットの URL を見つけた場合は、その URL をメモ帳などのリストにコピペしておきましょう(後のステップで、Ahrefsのポートフォリオで追跡するために使います)。
競合他社から奪えそうなフィーチャードスニペットを見つけたい場合は、順位フィルタを 2 ~ 5 に変えてレポートを更新してください。すると、自分が現在2~5位表示されており、かつフィーチャードスニペットが表示されているキーワードのリストが表示されます。
これにより、現在は競合他社がフィーチャードスニペットを獲得しており、自分は2~5位なので、あと少しでフィーチャードスニペットを奪えそうなキーワードを洗い出せます。
最も競争力のあるスニペットをすぐに盗もうとするよりも、キーワード難易度(略:KD)の低いキーワードでフィーチャードスニペットを獲得することから始めて、徐々にレベルを上げていく方が簡単なこともよくあります。そこで、KD を1 ~ 10と低いものだけ指定する、フィルタを追加してみましょう。
この設定で抽出できた、「ブログ アウトライン 書き方」をクリックすると、(Ahrefsがクロールした時点の)SERP を確認できます。
「トラフィック」列を見ると、フィーチャードスニペットで表示されている1位のページは、3位の通常検索結果に比べて、月間推定オーガニックトラフィックが約5倍であるとわかります。
実際のGoogle検索でフィーチャードスニペットの表示結果を確認すると、パラグラフ型のスニペットであることがわかりました。
ここで、私が行っておきたいしたいもう 1 つの確認作業は、Google がコンテンツのどの部分をスクレイピングしているかを把握することです。これを確認するには、実際のページを見る必要があります。
以下の例では、ページの上部にある番号付きリストをフィーチャードスニペットとして取得していることがわかります。ページ上のコードと同じであることがわかるように、分割ビューを含めてスクリーンショットを撮りました。
これは、競合から奪える可能性のあるフィーチャードスニペットと言えます。これにならって、Ahrefsのブログ投稿の概要記事でもリスト形式の解説を加え、このトピックに独自の切り口を提供するという少しの作業を検討してみましょう。※フルスピード注:翻訳記事はこちら。
競合他社のフィーチャードスニペットを「盗む」
取得できそうなフィーチャードスニペットを見つけたら、盗みましょう。
フィーチャードスニペットを獲得できる保証はありませんが、コンテンツの中身を調整することで、可能性を高めることができます。
たとえば、Google と読者の両方にとって、記事を可能な限りアクセスしやすくする方法をいくつか紹介します:
- 既存のスニペット形式(パラグラフ、リスト、テーブル、動画)と一致するように、コンテンツの書き方やフォーマットを変える。
- 検索クエリの背後にある検索意図を理解し、それに沿った内容にコンテンツを調整する。※フルスピード注:翻訳記事はこちら。
- パラグラフ型のスニペットを狙う場合、そのトピックへの答えを 2 ~ 3 行で簡潔に定義する。これを行うために、「~とは」という H2 見出しを使用する必要はないことに注意してください。
- 一人称の言葉使いを避ける。
- コンテンツを客観的かつ事実に基づいたものに保つ。
- H1 ~ H6 の見出しを使って、コンテンツを階層的にフォーマットおよび構造化する(これは、 [コンテンツ]タブのAhrefs SEO ツールバーを使って簡単に確認できます)。※フルスピード注:H1タグの翻訳記事はこちら。
- 簡潔でわかりやすい文章を書く。
- 読者が使っている言語を使いましょう。Google は音声検索の回答としてフィーチャードスニペットを使います。※フルスピード注:日本語の検索クエリに対して、英語で書かないといったものを指します。
- それを使うことが理にかなっている場合は、「逆ピラミッド」メソッドを使いましょう。※フルスピード注:翻訳記事はこちら。
- Webサイトが、フィーチャードスニペットとして情報を取得されることをブロック(オプトアウト)していないことを確認しておきましょう。
- Google だけでなく読者に最高の体験を提供することに重点を置いてください。
競合他社がすでにフィーチャードスニペットを所有しているため、そのコンテンツを分析して、Google がそのコンテンツをフィーチャードスニペットとして選んだ理由を理解することも価値があります。
次のように自問してみる価値があります:
- このトピックを探している人にとって、どんな回答が役立つのか?
- どうすれば、自分のコンテンツを競合他社よりも優れたものにできるか? ※フルスピード注:翻訳記事はこちら。
- 自分のコンテンツと比較して、競合他社のコンテンツが引用されたフィーチャードスニペットはどのような応答を返しているか?
- 自分の記事を改善するためにできる調整はあるか?たとえば、テーブルを追加する、コンテンツをより簡潔にする、よりよく調査する、より適切にフォーマットする、などです。
これらのヒントを使ってコンテンツを改善したら、あなたのWeb サイトもフィーチャードスニペットをいくつか獲得し始めるはずです。
フィーチャードスニペットを獲得した「後」を追跡する
1 つか 2 つフィーチャードスニペットを獲得したら、それらを追跡してオーガニックトラフィックの量を把握する価値があります。では、最良の方法は何でしょうか?
Ahrefsを使ってフィーチャードスニペット獲得後の状況を追跡するには、 2 つの方法があります:
- ポートフォリオ– 主要なフィーチャードスニペットをいくつか獲得しはじめたとき、それらを追跡するのに最適です。
- ランク トラッカー– Web サイトの全ページにわたって得ているフィーチャードスニペットの追跡に最適です。
以下は、Ahrefsブログのフィーチャードスニペットを追跡するために作成したポートフォリオの例です。
- ダッシュボードの「ポートフォリオ」に移動します。
- 「+ 作成」をクリックします。
- 追跡する URL を追加します(これまでに「コピペ」と書いていたURL リストは、ここで追跡する URL として貼り付けることができます)。
ポートフォリオを使うと、Ahrefsのプランに応じて、グループ内にある 10 個の異なるドメインから 100 ~ 1000 の URL を追跡できます。通常、ほとんどの Web サイトでフィーチャードスニペットのパフォーマンスを追跡するには、これで十分です。
ただし、Web サイト全体を追跡したい場合は、ランクトラッカーが必要になります。
キーワード エクスプローラーから直接キーワードを簡単に追加できます。
以下の手順で追加してください:
- キーワードエクスプローラーに表示されたキーワード候補リストから、追加したいキーワードをチェックボックスにチェックを入れて選択してください。
- [+ 追加]ボタンをクリックし、ドロップダウン メニューから[ランク トラッカー]を選択します。
- プロジェクトに追加してください。
追跡したいキーワードをすべて追加したら、ランクトラッカーに進んで次の手順を行いましょう:
- SERPフィーチャーのボタンをクリックしてください。
- フィーチャードスニペットを選択してください。
- フィルタ後のレポートを表示するため、「適用」ボタンを押してください。
ランクトラッカーを使う利点の 1 つは、獲得した SERPフィーチャーの概要が得られることです。
ランクトラッカーでSERPフィーチャーのボタンをクリックすると、 SERP と比較したフィーチャードスニペットの詳細が表示されます。
総合的な Web サイト改善のソリューションをお探しの場合、ランクトラッカーなどのツールは、すべてのフィーチャードスニペットやその他の SERPフィーチャーを追跡する、最も包括的な方法の 1 つです。
まとめ
フィーチャードスニペットの最適化は、Google と検索ユーザーが期待する最適な形式で、検索クエリに対し、簡潔で価値のある回答を提供することに重点を置いたものです。ユーザーの根本的な検索意図を理解することが重要ですし、ユーザーのために書くことに集中する必要があります。 ※フルスピード注:翻訳記事はこちら。
Ahrefs のようなツールを使うと、Google のフィーチャードスニペットをすべてリバース エンジニアリングできるため、競合他社を監視することで、自社のニッチ / 分野のキーワードに何が有効かを正確に知ることができます。 ※フルスピード注:翻訳記事はこちら。
質問がありますか? X (旧称 Twitter) で連絡してください。
著者プロフィール
Chris Haines
ChrisはSEOディレクターで、代理店側で10年のSEO経験があります。SEOに携わっていないときは、ビンテージのシンセサイザーをいじったり、砂浜を散歩したり、おいしい紅茶を楽しんだりしています。
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